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ゆたかカレッジ
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長谷川 正人
㈱ゆたかカレッジ 社長
はせがわ・まさと/福岡県北九州市出身。1960年11月26日生まれの61歳。日本福祉大学大学院修士課程修了。1991年に社会福祉法人「鞍手ゆたか福祉会」設立し、2009年に理事長、18年より名誉理事長。2017年11月より㈱ゆたかカレッジ代表取締役社長。18歳以上の知的障がい者向け福祉型カレッジを東京中心に関東圏で合計9キャンパス展開。知的障がい者の学びの場を全国に広げている。著書に「知的障害者の大学創造への道」、「知的障害者の若者に大学教育を―米・欧・豪・韓9か国20大学の海外視察から―」、「知的障害者の高等教育保障への展望」、「特別支援教育と介護入門」など
全ての人が学ぶ機会を創造し、インクルーシブ社会へ
「学ぶことを諦める世の中から選択できる世の中へ」。日本における知的障がい者の高校卒業後の進学率はわずか0・7%で、さまざまな経験によって大人へのステップを踏む「18歳」という青春期に学びの機会を失っていた。「私自身、知的障がいを持つ娘が18歳を迎えた際、社会に出るのは早いのではないかと悩んだが、当時は福祉事業所で働く選択肢しかなかった」と振り返る長谷川社長。これを機に、2012年、自立訓練と就労移行支援を組み合わせた4年制の福祉型カレッジを設立。当初3名からスタートしたが、いまや全国9キャンパスで344人が学び、各方面から注目を集めている。
カレッジでは社会人となる基礎を学ぶとともに、個性や自主性、そして働く力を身につける。その中で最も重要視するのは「レジリエンス」で、生きていくために不可欠な折れない心・逆境を乗り越える力を育み、自立と社会進出を支援していく。「知的障がい者が福祉サービス事業所を利用した場合、一生で約1億円の税金が必要。しかし、一般企業で働くことで逆に税金を納めることができる。多様性を受け入れ、共生することが豊かな未来につながる」と力を込める。全ての人が学ぶ機会を創造することで、インクルーシブ社会の実現に大きく貢献していく。
DATA
所在地/〒812-0013 福岡市博多区博多駅東2丁目5-37 博多ニッコービル402号
TEL/092-292-8950
設立/2017年11月
資本金/1億円
事業内容/自立訓練(生活訓練)事業、就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、就労定着支援事業
従業員/88人
キャンパス/早稲田、高田馬場、江戸川、立川、横浜、川崎、埼玉、千葉、沼津
(ふくおか経済2022年11月号FACE)