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TheFace2007

ヤマエ久野


出森 義人

ヤマエ久野㈱ 社長

いでもり・よしひと/鹿児島県日置郡市来町(現いちき串木野市)出身。1947年10月25日生まれの60歳。九州大学法学部卒。71年6月ヤマエ久野㈱入社。木材部、鮮冷部、糖粉部と営業畑を歩み、96取締役熊本支店長に。糖粉担当常務や専務を経て(01年から代表取締役)、昨年6月に社長就任。趣味はゴルフと家庭菜園。愛犬“ジュニア”との戯れも日課に

商流・物流両面から最適な機能提案を

「得意先が当社の存在を期待してくれるような、役立つ機能を持った問屋として商流・物流両面から磨きをかけたい」と昨年の就任時に語っていた九州最大手の独立系総合商社、ヤマエ久野㈱の出森義人社長。2年目の今秋、地場大手スーパーの㈱スーパー大栄と㈱西鉄ストアから相次ぎ物流業務を全面受託。特に西鉄ストアとはさほど緊密な取引関係になかったものの、コンペにて選定され、その機能が改めて評価される形となった。
とはいえ、主力の食品関連事業が属する流通業界は、小売市場の寡占化とオーバーストア状態が進行し、競争もますます激化するなど依然厳しい環境は続く。「今年度は内部統制システム構築などでコンプライアンス体制を確立するとともに、業務改革の強力な推進や物流機能の充実などで、再度“増収増益”の基盤を構築していく」と気を引き締める。
具体的には昨年4月に本稼働した新基幹系システムPLISMの全面活用で“商流・物流の分離”と“営業利益管理の強化”を推進。また、この9月に宮崎地区の拠点を統廃合したのをはじめ、汎用、専用センターを含む物流拠点を整備し、商流・物流両面から最適な機能提案を進める方針だ。「得意先の繁栄なくして当グループの繁栄なし」という信念のもと、さらなる問屋機能の強化・充実に余念がない。

DATA
所在地/福岡市博多区博多駅東2-13-34 エコービル10・11F
TEL/092-474-0711
設立/1950(昭和25)年4月
資本金/10億2,596万円
事業内容/総合卸売業
社員数/1,612人(07年3月末現在、連結)
売上高/2,490億3,100万円(07年3月期連結)
拠点数/30カ所
関連会社/㈱トウヤマ、㈱デリカフレンズ、高千穂酒造㈱、高千穂倉庫運輸㈱、鹿児島中央酒販㈱、ヤマエ石油㈱など連結子会社13社、関連会社1社

http://www.yamaehisano.co.jp

(ふくおか経済2007年11月号FACE)