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創立20周年、次のステージへ
「さぁ、楽しんでいこう」

（写真左上）20周年イベントでは（左から）香月社長と設立間もない頃から在籍している社員らがトークセッション
（右上）児童向けプログミング教室はレゴを教材として活用
（左下）昨年10月に導入したEX向上を図る制度「れじわーくパッケージ」
（右下）子育て支援の新制度「ささエール」

JR九州の基幹系システム開発や、インターネット列車予約システムなどJR九州グループのIT戦略を担うJR九州システムソリューションズ㈱。近年は社員体験（EX）に関する制度の充実化を進める中、創立20周年を機に、新しい経営の基本方針と3つの行動指針を定め、新しいステージへの挑戦が始まった。

レジリエント・カンパニー目指し
「生産性」「外販力」「品質」向上へ

JR九州グループでIT戦略を担うJR九州システムソリューションズ㈱（以下JQS）。最終年度の売上高75億円、営業利益3億円、グループ外売上高20億円を目指す2023年から3カ年の新中期経営計画が始動。危機直面時の対応力、適応力を備えた「レジリエント・カンパニー」を目指し、「生産性」、「外販力」、「品質」の向上に取り組んでいる。
特に成長戦略のカギを握る外販力向上に関しては昨年4月、自然冷媒ガス販売などのJLA㈱（仙台市）と冷蔵、冷凍や空調機器で使用される炭化水素冷媒ガスに関する販売契約を結んだ。炭化水素冷媒ガスは、自然界に存在する物質を冷媒とするもので、可燃性を伴うが、オゾン層を破壊せずに温室効果ガス削減に繋がるため、近年は安全性を向上させながら実用化が進んでいる。システム開発会社としては珍しい取り組みに香月裕司社長は「EC事業部の取り扱い商材の充実や、企業や団体のESG推進をしたかった」と説明。JQSでは、九州エリアの法人、団体に加え、全国のJRや私鉄などの鉄道各社に対して、温室効果の高い代替フロンガスから、炭化水素冷媒ガスへの切り替えを提案していく。
また、20年4月に初のBtoC事業として参入した幼稚園年長～中学生対象のロボットプログラミング教室「プログラボ」は順調に事業を拡大。4月には、筑紫野市の商業施設「ゆめタウン筑紫野」1階に8教室目を開校し、目標に掲げた参入5年での10校体制も目前となっている。

スーパーフレックス、子育て支援など
EX向上に関する制度を整備

JQSでは16年から残業時間月平均20時間から5.8時間への削減や、時間休制度の導入、満3歳まで取得可能な育休制度などを整備。22年12月には福岡市主催の「エンジニアフレンドリーシティ福岡アワード」企業部門で受賞するなど、外部からも高い評価を得ている。
今中計期間中もEX向上に関する取り組みをさらに推進するため、昨年10月「れじわーくパッケージ」を導入。原則午前5時～午後10時の間で、社員自ら始業、就業時間を決められる勤務のコアタイムがない「スーパーフレックス」、最適な服装を社員が選んで業務に取り組める「ドレスコードフリー」、前後土日を含む9連休を取得できる「連続休暇取得支援」制度を新たに設けた。
また、同社では全社員に占める20代割合が32％と、今後出産、子育てに励む社員の増加を予測。昨年12月には従来の育休に関する制度も含めてパッケージ化した子育て支援制度「ささエール」を新設した。「ささエール」では、保険適用・適用外問わず不妊治療費を全額負担する「出生支援金」制度や、配偶者の産休期間や社員自身の産休前に新たに10日間の有給休暇が取得可能な「育休集中10Days、プレサンキュー」制度を整備。さらに、出産した際に第1子30万円、第2子40万円、第3子50万円を支給する出産祝金制度を新設するなど、異次元の少子化対策に賛同した環境づくりも推進した。
今年3月には創立20周年を迎えたJQSでは、新たに経営の基本方針「さぁ、楽しんでいこう」と、3つの行動指針「自分に誇れる仕事をしよう」、「熱意を胸に前へ進もう」、「ともに創り成長しよう」を制定。香月社長は「人が成長し、ものを作り、地域に貢献するという好循環になるように、どんなときも共にワクワクできる、モノづくりの会社としての地位を確立する」と力強く宣言した。

香月裕司　社長 かつき・ゆうじ／北九州市出身。1967年4月19日生まれの56歳。九州大学工学部卒。趣味は旅行

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募集職種／SE（システムエンジニア）
応募資格／短大、専門、高専、大学、大学院卒（2025年卒業見込み）
採用実績／2024年度20人
採用予定／約10人
インターンシップ／6月〜11月
年間休日／123日
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（ふくおか経済EX2024年）