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SNSとeコマース融合の食のオンラインマーケットを海外展開

金井 龍男 CEO・代表取締役会長兼社長
かない・たつお／山口県下関市出身。1964年2月16日生まれの57歳。山口県下関市出身。1964年2月16日生まれの54歳。96年1月から拠点を福岡市に移し、現在はWeb検索サイトやSNS ソーシャルメディアをはじめ複数のWebサイトの運営・管理やWebコンサルティング業に尽力。RELEASEプロジェクト始動以来、17か国以上のパートナーとGoogle翻訳機能を使って日夜情報収集や議論を重ねる毎日という
（写真右）「Releaseコマース」では農業と漁業に焦点を合わせた「食のオンラインマーケット」を展開。食材をスマートフォンで写真に撮るだけで「出品・集荷・決済」まで全自動で行えるシステムも構築中

㈱スマイルホールディングスが2018年春に始動した、ソーシャルメディア（SNS）とｅコマース（買い物）の機能を融合した“ソーシャルコマース”の提供を目指す『RELEASE（リリース）プロジェクト』。今年はSNSのユーザーが急拡大中のバングラデシュを皮切りに、いよいよ海外市場開拓を加速する。

無から有を創り出す『RELEASEプロジェクト』

2004年にインターネット業界に参入し、「インターネットをもっと身近なものに」をコンセプトに、ショッピングモールサイトをはじめ数々のサイトを運営してきた㈱スマイルホールディングス。創業者である金井龍男CEOが「これまでの集大成」と位置付け、18年春に始動したのが『RELEASEプロジェクト』だ。
同プロジェクトではすでにサービスを開始していたソーシャルメディア「みんなで作るニュースサイトRELEASE」を改良し、ブロックチェーンとビッグデータ、AI（人工知能）といった３つの最先端技術を組み合わせたプラットフォームを構築。ソーシャルメディア（SNS）とｅコマース（買い物）の機能を融合し、独自の暗号資産（仮想通貨）「REL」トークンを流通させた次世代の「ソーシャルコマース」の提供を目指している。
このソーシャルコマースでは、SNSに登録＆投稿したユーザーは、サイト訪問者の観覧回数によってポイントを得ることができ、貯まったポイントは、独自の暗号資産「REL」を通じ、RELEASEコマースで商品を購入することができる。また、RELは海外暗号通貨取引所に上場しているため、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産と交換することや他社のさまざまなポイントとも交換することが可能になる。つまりソーシャルコマースRELEASEは、「無から有を創り出す」仕組みなのだ。

RELトークンが上場する暗号通貨取引所「Hotbit（ホットビット）」に
今年2月REL/USDTペアが追加され取引を開始

農業と漁業の物流に変革もたらす「食のオンラインマーケット」

この唯一無二の仕組みを活用し、昨年９月に一新したRELEASEコマースは、特に農業と漁業に焦点を合わせた「食のオンラインマーケット」として展開している。
出品者が収穫したばかりの食材をスマートフォンで写真に撮ると、原産地や重量、食材の特徴などの情報が出品フォームに自動入力され、売れた場合、事前登録する近隣のタクシーや配達員などが提携運送会社まで届ける、出品から集配、商品代金回収までをブロックチェーンとスマートコントラクトで管理する全自動システムも構築中だ。金井CEOは「新鮮な野菜や果物、魚介類を売り手がその場で価格を決め、一般ユーザーに対し迅速に提供できる仕組みを構築し、世界の農業や漁業の物流に変革をもたらしたい」と展望する。

南・東南アジアをはじめ世界市場へ

インドの開発チームを中心にプラットホーム開発を進め、RELの発行元となる現地法人を台湾に設立するなど、ワールドワイドに進めてきたRELEASEプロジェクト。金井CEOは「実は、日本国内というよりも発展途上国を第一の市場と見ている」と打ち明ける。昨年6月に支部を開設したバングラデシュでは、SNSのユーザーが急拡大しており、この春にはeコマースも進出するほか、前述の食材を写真に撮るだけで「出品・集荷・決済」まで全自動で行えるサービスの試験運用をまずはバングラデシュで開始する計画だ。
「無から有を創り出すソーシャルコマースは、途上国において貧困をなくす一助になるはず」とその展開そのものがSDGs（持続可能な開発目標）の推進につながると自任する金井CEO。今年はさらにインドやシンガポールへの進出を計画し、世界市場開拓を加速させる。

採用情報
募集職種／営業、Webデザイナー
応募資格／高卒以上、経験者優遇
採用予定／2021年度　中途2人
問合せ先／TEL.092-761-8739
担　　当／堀江、松尾

（ふくおか経済EX2021年）