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10ヵ年計画が終了、次の10年に向け新事業も始動

（写真左上）昨年受託した（以下同）KOKO HOTEL 広島駅前
（右上）KOKO HOTEL 福岡天神
（左下）KOKO HOTEL 福岡天神の客室
（右下）ベストウェスタンプラス福岡天神南のロビーフロア

昨年10月に設立20周年、この3月末には10ヵ年計画が終了と大きな区切りを迎えた。この10年を「かなり大きな飛躍ができた。目標に届かなかった部分もあるが次の10年に向けた形も整い、10年前とは全く違う会社になった」と振り返る。
3月期の業績も大きく伸びた前期に近い数値で着地する見通し。売買仲介は過去最高だった前期は割ったが予算はクリアしている。また売買仲介では、顧客マッチングや資料作成を簡便化する新システムを開発中で4月からの本格稼働を予定している。グループ全体で売買の取扱高は200億円ほど。今後もこのレベルをキープしたい考えだ。
PM（プロパティマネジメント）は順当に受託件数を伸ばしている。ホテル、オフィスビルなど11件を新規で受託、合計で62棟を任されているが、さらに数件の依頼も来ているという。こうした状況に合わせて人員も増強、現在15人の専属スタッフでPM業務に当たっており、「次の10年では受託件数を倍増させたい」と事業規模のさらなる拡大を図る。
自社ビルの賃貸事業も順調に推移。保有物件は住宅が多く賃料も底堅く運用できている。オフィスビルについても、最近新築ビルの賃料が頭打ち傾向にあるが、それらとの競合は少ないと見ている。賃貸事業に関しては、次の10年ではグループ全体で30億円以上を投資して保有物件の厚みを増していく方針だ。
また昨年2月には、地元の未来図建設と共同出資で、物件開発を手掛ける㈱OMPを設立した。この第1号案件も始動しており、来年には着工する見通し。今後も住宅やオフィスビルなど様々な案件の開発に取り組んでいく予定で「自由な発想のデベロッパーを目指していく」という。
新年度からの新10ヵ年計画では、これまで培ってきた事業領域の深堀り、拡充をさらに進めていくととも、こうした新たな事業へのアプローチも含めての展開を想定している。

井川 英治　社長 いかわ・えいじ／1954年1月27日生まれの70歳、愛媛県四国中央市出身、早稲田大学政治経済学部経済学科卒、77年ジョン・スワイヤー＆サンズJapanLtd入社、79年㈱大井不動産入社、92年同社社長（現相談役）、2006年㈱オー・エイチ・アイ社長、09年㈱ホークスタウン社長（兼務）

（ふくおか経済EX2024年）