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海の中道海浜公園に滞在型レクリエーション拠点
三菱地所を代表企業とする海の中道パーク・ツーリズム共同事業体は3月、海の中道海浜公園に滞在型レクリエーション拠点を開業した。公園そのものが旅の目的地となる「パーク・ツーリズム」をコンセプトに、エンターテイメント性を付加させ、自然を体感できる魅力を打ち出して事業を推進していく。
国営公園で日本初のPark-PFI事業
三菱地所㈱、積水ハウス㈱、一般財団法人公園財団、㈱オープン・エーで構成する海の中道パーク・ツーリズム共同事業体は3月15日、福岡県東区の国営公園、海の中道海浜公園「光と風の広場」に「パーク・ツーリズム」をテーマにした滞在型レクリエーション拠点を開業した。
民間事業者のノウハウを活かして公園施設の設置や管理を行うPark-PFI事業として国営公園で開業するのは日本初となる。共同事業体4者は、公園そのものが旅の目的地となる「パーク・ツーリズム」をコンセプトに、新たなエンターテイメント性を付加させるとともに、公園の自然を体感し、周辺地域を含めた魅力を再発見できる体験を提供すべく、事業を推進していく方針だ。
天神から30分で非日常体験
滞在型レクリエーション拠点では、自然を満喫できる宿泊施設やアスレチックタワー、九州の食の魅力を打ち出したレストランなどの常設施設を基盤に、海浜部を活用したカヤックやサップ、ホーストレッキングなど多様なアクティビティを組み合わせ、「憩う」「学ぶ」「遊ぶ」体験を提供する。
共同事業体代表企業である三菱地所の渡邉眞幸九州支店長は施設の特徴について「アクティビティや宿泊など常設の体験型コンテンツと、音楽やアートなどを学べる文化的体験」の2点を挙げ、「もともと海の中道は福岡の魅力を伝える場としてポテンシャルが高い。北は玄界灘、南は博多湾に面し、福岡の街並みが一望でき、自然環境が素晴らしい。そして天神から車で30分ほどと都心からも近い。そこで非日常体験ができるのが今回のポイント」と語る。
常設の体験型コンテンツと文化的体験を軸に
主な見どころとして、まず九州初上陸の“泊まれる公園”をコンセプトにした公園一体型宿泊施設「INN THE PARK」には、公園のロケーションを最大限に楽しむため4タイプ30室の客室を整備した。最大直径約6mの球体テントは、夜に発光し、幻想的な風景を創出する。その他、テントの外にタープを張りリビングのような空間を持つグランピング、博多湾に面した大きな開口と専用の屋外テラスが特徴のスイートルーム、シーサイドキャビンと、開放感のあるプライベート空間を多様に楽しむことができる。
アスレチックタワー「シー・ドラグーン」は、キッズコース+3層、高さ約17mと九州最大級。一度に120人が利用できる92種類のアスレチックアイテムを配置し、難易度が3段階に分かれているため、幅広い年齢層で楽しむことができる。安全対策も十分で、利用者はハーネスと安全器具を装着し、別のセクションに移動するには、一旦次のワイヤーに安全器具を接続しないと前の安全器具が外れない仕組みで、常に安全器具がタワーのワイヤーとつながった状態になっている。
「学ぶ」文化的体験に関しては、音楽をキーワードに、まず地元福岡出身のサウンドデザイナー清川進也氏が手掛けた音楽コンテンツを企画。また、地元を中心としたアーティスト支援プログラムも実施。施設に作品を残してもらうことを条件に宿泊の無料提供、アーティストへの練習場所の提供なども予定している。
今回の施設開業のほか、三菱地所グループでは福岡での事業を進めている。昨年完成した博多駅に接続するオフィスビルはフル稼働状態。マークイズ福岡ももちも来年秋で5周年を迎える。また昨年閉館したイムズの跡地開発もこれから形が出来上がっていく。渡邉支店長は「10年先、20年先の福岡、九州の姿を頭に描きながら、これからもオフィス、住宅、商業、また今回のような観光施設の開発を通じて、周囲の皆様との連携、街が持っているポテンシャルを生かしていきたい」と今後の展望を描く。
渡邉眞幸 九州支店長 わたなべ・まさゆき/東京都大田区出身。1967年4月7日生まれの55歳。早稲田大学政治経済学部卒。90年三菱地所入社、2019年4月三菱地所九州支店長、趣味はゴルフ・旅行 |
(ふくおか経済EX2022年)