COMPANY
ティーディアイジギョウキョウドウクミアイ/トータルスタッフグループ
T・D・I事業協同組合(トータルスタッフグループ)
〒812-0013 福岡市博多区博多駅東1-1-33 はかた近代ビル8F [MAP]
TEL:092-431-9310
外国人技能実習生制度を活用し、
国際色豊かな人材を提案
政府が外国人技能実習生制度を創設して以来、九州でも外国人実習生の受入企業が増加していたが、コロナ禍の影響で就労環境が急速に変化。日本への入国制限がある中、T・D・I事業協同組合は「特定技能」登録支援機関として、産業界が抱える人手不足を解消するための新たな就労支援ツールを提案している。
地域発展の橋渡し役に大きな使命感と責任感
外国人技能実習制度を通じて企業に安定かつ確かな人材を提供し、広く国際社会に貢献できることを目指す外国人就労支援監理団体「T・D・I事業協同組合」。時代の要請に即した企画と行動力を兼ね備えた人材教育を追求し続け、九州管内に一大ネットワークを確立している「トータルスタッフグループ」の一翼として、あらゆる業種の即戦力をコーディネートしている。
2015年7月に開設した「T・D・I事業協同組合」は、これまで東南アジア諸国の送り出し機関と協定を締結。対応可能言語である英語と中国語、ネパール語、カンボジア語、ベトナム語を対象に、現地で3~6カ月間、入国前講習として専門家や日本語教師による日本語教育や日本文化、習慣指導などを受けた後、同組合が在留資格認定証交付やビザ発給、日本入国後の講習など手続きを支援。外国人技能実習生が日本社会に馴染むための教育や職能に合わせた研修を実施し、九州圏内の各企業で実習を展開している。
コロナ禍以降の雇用支援を積極サポート
T・D・I事業協同組合では2019年4月に在留資格「特定技能」登録支援機関の認可を取得して以来、慢性的な人材不足に陥っている企業の労働力改善および社内活性化に寄与してきた。コロナ禍の影響も無くなり、落ち着き感を取り戻してきている過程で、22年10月には外国人観光客の入国規制が大幅に緩和。各航空路線の急激な回復や昨年3月以降は国際クルーズ船の受け入れ再開が本格化するなど、インバウンド需要の本格回復も顕著に表れ始めている。県内においても地場受入企業による経営方針の見直しや在留技能実習生の雇用継続のための新たな手法策定、検疫強化など行動範囲を限定した形でビジネスが活発化しており、「ポストコロナ社会」に対応した新たな事業展開が目立ってきている。
西崎代表理事は「外国人技能実習生は高い意識と意欲を持ち、日本の職場における勤労態度は真剣そのもの。コロナ禍以降、技能実習生に対する環境も急減に変化しているが、こういう時期こそ当組合の存在価値が試される。引き続き、技能実習生の高い意識と意欲をバックアップし、当組合の取り組みが少しでも国際貢献につながれば」と意欲を見せる。
「育成就労」を視野に入れた新たな取り組み
技能実習制度に基づく対象職種は82職種146作業。「特定技能」対象分野は介護や産業機械製造、電気・電子情報、自動車整備、宿泊、外食、農・漁業など12分野だが、今年3月には自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野を追加する方針を決定している。在留資格期間は通常3年間。現在、最長5年間の在留が可能だが、特定技能の在留資格により、追加で5年間の計10年間就労が可能となる。また、高度な熟練者の「特定技能2号」を取得した後、定期的に更新を行うことで日本に永住することも可能になる。
昨年11月、政府有識者会議において、現況の技能実習制度に代わり、1年超の就労などを条件に転職を認める新制度「育成就労制度」導入のための最終報告書案を提示。育成就労では①外国人材の育成・確保、3年間の就労期間が基本原則、特定技能1号を目指す「キャリアアップ」②就労1年超および日本語・技能などの要件を満たせば転職可能、管理支援機関の独立性確保、来日の際、引受企業と来日手数料の負担分担を図る「人権保護」③日本語能力の向上および日本語学習支援を目指す「日本社会との共生」を主要テーマに掲げ、「より住みやすい・働きやすい」環境づくりのための施策を講じている。法案が成立すれば、2027年までにはスタートする方針だ。
今後もT・D・I事業の意義と社会的役割の大きさを改めて認識し、トータルスタッフグループ独自の〝グローバルな雇用形態〟を象徴した就労・人材派遣サービスを提供し続けていく」。同組合の新たな挑戦が始まる。
西崎晃 代表理事
にしざき・こう/福岡市出身、1967年7月18日生まれの56歳。トータルスタッフグループ代表取締役社長。趣味はゴルフ、マリンスポーツ
(ふくおか経済EX2024年)