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売上高19%増の2006億円で上期過去最高 九電工中間期


週刊経済2023年11月14日発行号

31・2%増で経常も過去最高

㈱九電工(福岡市南区那の川、石橋和幸社長)の24年3月期連結第2四半期決算(23年4月~9月)は、売上高が前年同期比19・0%増の2006億1700万円、経常利益は同31・2%増の157億6600万円で増収増益だった。
売上高は上期過去最高で、初めて2000億円を突破した。福岡市都心部の再開発や九州における半導体関連工事など、良好な受注環境に支えられた豊富な手持ち工事量を背景に、多くの大型工事を手掛け、売上面の躍進につなげた。ただ、工事受注高は同8・3%減の2450億6300万円と前年同期の水準を下回った。利益面では、経常利益が上期過去最高益となったことに加え、営業利益も同32・7%増の136億9200億円と好調。大型案件の進捗に伴う売り上げの増加を主因に、保有する一部非上場株式の臨時的な配当による営業外収益の計上も増益に貢献した。一方、純利益については、前年同期に計上した蓮テンボス株式の投資有価証券売却の反動により、同8・6%減の101億6000万円となっている。
通期の予想に変更はなく、売上高は前期比16・2%増の4600億円、経常利益は同7・2%増の380億円で増収増益を見込む。また、受注高は同0・1%増でほぼ前年並みの4410億円を見込む。石橋社長は「受注高は現状では前年を下回っているが、当初から下期に受注案件が偏る見通しとなっており、通期では前年並みの水準に落ち着くと見ている」と説明。「いわゆる『2024年問題』の直前期だが、業績に大きな影響を与えることなく、労務管理面での対応をしっかりと進めることができている」と手応えを語っている。