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本殿、拝殿、楼門が国指定重要文化財に 糸島市の櫻井神社


週刊経済2023年11月7日発行号

「社頭景観そのまま残した希少な神社構成」

糸島市の櫻井神社(糸島市志摩桜井)は9月25日、国指定の重要文化財に指定された。
糸島半島に位置する同神社は、1632年に福岡藩の黒田忠之が建立したもの。古墳の上に覆屋(おおいや)を架け、岩戸宮(いわとぐう)と称して前方に本殿、拝殿、楼門を並べる独特の構成が特徴。創建から整備された社頭景観を、ほぼそのままに残した希少な神社遺構として価値が高いほか、本殿は三間社(さんげんしゃ)としては規模が大きい。また、組物や四手先の腰組などは江戸初期の意匠。
文化庁では「拝殿も平面や開放的な建具の扱いに地域色をみせ、質実なつくりの楼門とともに、福岡藩直営にかかる質の高い社殿群として評価できる」としている。