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七隈線・1月―7月までの輸送人員数は19年比約46%増 福岡市交通局


週刊経済2023年10月31日発行号

3月の延伸開業効果で

今年3月に天神南―博多間を延伸開業した地下鉄七隈線の輸送人員数が、コロナ前の2019年比で約46%増の約12万4千人だったことが福岡市交通局への取材で分かった。
延伸区間の延長は営業キロで1・6キロと短期間だが、延伸開業前に比べて西南部から博多駅までの移動時間が最大14分短縮したことや、都心部区間でも薬院―博多間で7分、渡辺通―博多間は5分とそれぞれ短縮、定時性に優れた地下鉄のメリットが発揮されている。また、地下鉄空港線との乗り換えについても博多駅の改札内で乗り換えができるようになり、空港から七隈線沿線へのスムーズなアクセスも確保されていることから、開業以降、延伸効果は着実に表れているという。
営業課の小野章課長は「天神から博多間のアクセス性が向上したことに加え、西鉄天神大牟田線の利用者の博多までの移動についても、薬院で七隈線に乗り換えて博多に移動するケースなど目的に応じて七隈線が利用できるようになった。天神―博多間の移動手段に新たな選択肢が生まれている」と延伸効果を説明する。

空港線・箱崎線 22年度は20%増の約34万人まで回復

一方、空港線、箱崎線の利用状況については、新型コロナウイルス感染症の影響が本格化した20年度は前年度から約40%減の25万6107人と大きく落ち込んだものの、21年度からは緩やかな回復傾向が続いており、21年度は前年度比10・3%増の28万2541人、22年度は同20%増の33万8935人まで回復している。今年度については、1月―7月までの実績は前年度と同じ時期に比べて22・2%増で推移するなどコロナからの回復が鮮明になりつつあることが分かった。