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受託事業解約で減収も2期連続の増益  ピエトロ    食品事業好調、レストランも収益改善


 ドレッシング製造・販売やレストラン事業を展開する株式会社ピエトロ(福岡市中央区天神3丁目、村田邦彦社長)の2013年3月期連結決算は、売上高が前期比12・7%減の96億6000万円、営業利益が6・5%増の4億7500万円、経常利益が4・0%増の4億6400万円で減収増益となった。
 売り上げ面は食品事業がドレッシング商品を中心に好調だったが、受託事業解約の影響で3期ぶりの減収となった。受託事業の解約要因を除いた売上高は4・2%の増収だった。利益面はアンテナショップ新設やテレビCM放映など積極的な情報発信に投資する一方で、食品事業の売り上げ増による増益とレストラン事業の利益改善などと販管費全般の削減で、営業益、経常益は共に2期連続の増益となった。売上高から売上原価を引いた売上総利益(粗利)は、食品事業の寄与で4・4%増の55億8100万円と4期連続増益だった。当期純利益は34・9%増の2億1900万円と2期ぶりの増益となった。
 事業別に見ると、食品事業では「野菜嫌いをなおそう」をテーマにテレビCM連動のキャンペーンを実施し、主力ドレッシング商品(オレンジキャップ、グリーン)が10・1%増と堅調に推移。健康志向の高まりからオリーブオイルを使用した新シリーズのドレッシングも2倍強に大きく伸長したほか、内食化や個食化の傾向を背景にパスタソースも38・0%増と好調で、売上高は11・5%増の59億4500万円となった。利益面では原材料価格の上昇があったものの増収効果による増益で補い、営業利益は6・4%増の19億800万円と増益を維持した。通信販売事業ではプレミアム商品「ピエトロファーマーズシリーズ」に新商品を投入し品揃えの充実を図るとともに、サービス向上を目的に得意客との交流会を実施。新商品の売り上げは順調だったが、健康サポート関連商品の競争激化などで売上高は2・0%減の7億7300万円となった。また、仕入商品の原価率アップなどで営業利益も71・1%減の1000万円だった。
 レストラン事業では季節ごとのフェアなどとともに新シリーズとして「季節のイタリー麺」を提供。昨年11月にはグランドメニューも刷新し、さらに特典付き会員サービス「ピエトロクラブ」の販促などで集客力向上を図り、既存店が前期を上回ったものの、閉店の影響で売上高は7・2%減の27億8900万円だった。一方、販管費削減などで営業利益は3600万円(前期は3500万円の営業損失)と黒字に転じた。その他事業では、本社ビルのテナント入居で売上高は5・1%増の1億5200万円、営業利益は18・2%増の7700万円となった。
 今期は政策効果などで景気は持ち直しの動きがあるものの、円安による原材料や資材などの価格上昇が予想され、厳しい状況が続くと予想。売上高は13・9%増の110億円、営業利益が15・6%増の5億5000万円、経常利益が14・1%増の5億3000万円、当期純利益ガ18・4%増の2億6000万円を予想している。