NEWS

中小企業DIは4期ぶりマイナスに 日本公庫福岡支店


週刊経済2023年8月8日発行号

小規模は3期連続改善

㈱日本政策金融公庫福岡支店(福岡市博多区博多駅前3丁目、浜晋治支店長)が発表した2023年4月から6月までの九州地区「中小企業動向調査」結果の業況判断指数(DI)は、中小企業が前期(2023年1月~3月)比12ポイント減の6・1となり、4期ぶりマイナス景況に転じた。
従業員数が20人以上の中小企業調査結果(606社回答)によると、製造業では飲食料品が前期DI28から同31に微増し、2期連続堅調に推移したほか、窯業・土石が前期DI▲15から一転、DI31まで大幅上昇した。一方、金属製品は前期DI19から同0に低下、木材・木製品および生産用機械は前期マイナス値からさらに20ポイント悪化している。非製造業では不動産業が前期DI5から同33まで大幅上昇したほか、運送業が前期DI6から同35に増加、小売業も前期DI0から同20まで上昇している。宿泊・飲食サービス業は前期DI88から同80に低下、卸売業およびサービス業は前期プラス景況から20~25ポイント低下。マイナス景況に転落した。
売上DIでは製造業が前期比8・4ポイント減の10・3と3期ぶりに景況感が悪化。非製造業は同13・5ポイント減の13・8と製造業同様低下しており、景況の持ち直しが小休止した状況に陥っている。
また、従業員が20人未満の小規模企業調査結果(628社回答)では業況判断DIが前期比10・4ポイント増の▲10・3と3期連続でマイナス幅を縮小した。製造業をみると前期比5・6ポイント増の▲19・0、非製造業では同10・9ポイント増の▲9・3。業種別では運輸業が前期比27・5ポイント増の▲15・4、情報通信業が同20ポイント増の0・0、サービス業が同19・2ポイント増の▲2・3、建設業が同17ポイント増の▲3・7、飲食店・宿泊業が同11・4ポイント増の3・4、小売業が同6・2ポイント増の▲20・8、卸売業が同7・5ポイント減の▲17・2となっている。
次期(2023年7月~9月)の全産業DIは、中小企業が前期比9・2ポイント増の15・3。小規模企業は同9・2ポイント悪化し、▲19・5と予想している。業況判断指数とは、「良い」と回答した企業と「悪い」と回答した企業の割合の差を示している。