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アクロス福岡にワンヘルス福岡オフィス アジア獣医師会連合


週刊経済2023年8月8日発行号

本部以外では初めて

アジア太平洋地域の23カ国・地域の連合組織・アジア獣医師会連合会(FAVA、本部=タイ・バンコク、藏内勇夫会長)は8月1日、福岡市中央区天神1丁目のアクロス福岡13階に「FAVAワンヘルス福岡オフィス」を開所した。
新型コロナウイルス感染症などの人獣感染症や薬剤耐性などに対応するため、人間、動物の健康、環境の健全性を一つの「健康」ととらえた「ワンヘルス」への取り組みが福岡県で進んでいることを背景に、県や福岡市、医師会、経済団体などの要請を受け、昨年8月に福岡市に日本事務所を設立することを発表。11月に県と県有施設のアクロス福岡に事務所を設立する覚書を締結、県獣医師会館内に設立準備室を開設し、開所に向けた準備を進めてきた。本部のあるバンコク以外でのオフィス開設は初めてで、FAVAの日本事務所として機能する。国際機関の事務所が県内に設立されるのは国連ハビタット事務所以来。フロア面積は約220㎡。所長は藏内会長が務め、スタッフ数は8人。オフィスでは、ワンヘルスに関するアジア・オセアニア各国における活動情報の収集と共有、FAVAや各国獣医師会の大会などにおけるプログラムの企画協力などの活動を行うほか、同じアクロス福岡に入居する国連ハビタット福岡本部とも連携した取り組みも検討しているという。
オフィスで開かれた開所式には、福岡県の服部誠太郎知事、福岡市の荒瀬泰子副市長(高島市長代理)、福岡県議会の香原勝司議長、福岡市議会の打越基安議長をはじめ、九州経済連合会の倉富純男会長、福岡商工会議所の谷川浩道会長、県医師会、獣医師会の会長らが来賓として出席。テープカットなどで開所を祝った。
藏内会長は11月に福岡市で開かれた第21回FIVA大会で「アジアワンヘルス福岡宣言2022」が採択されたことなどに触れながら、「ワンヘルスの取り組みを福岡からアジアへ、世界へと広げていきたい」とあいさつした。