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博多駅前3丁目に地下2階・地上13階建てのオフィスビル 中央日本土地建物


週刊経済2023年8月17日発行号

博多コネクティッドの認定

中央日本土地建物グループ㈱の子会社で、総合ディベロッパーの中央日本土地建物㈱(東京都千代田区霞が関1丁目、三宅潔社長)は8月1日、福岡市の「博多コネクティッドボーナス」の認定を受け、福岡市博多区博多駅前3丁目にオフィスビルを建設する。9月着工、2025年6月の完成予定。
プロジェクトの名称は「(仮称)博多駅前三丁目プロジェクト」。ANAクラウンプラザホテル福岡の隣接地に建設するもので、敷地面積は1388㎡。鉄骨造り・鉄筋コンクリート造り地下2階、地上13階建てで、延べ床面積は約1万3037㎡。1階はエントランス、2階は無料WiFiを備えたラウンジ、テラス、3階から12階までがオフィスとなる。基準階のフロア面積は約781㎡。地下から地上2階までは従来の建物の躯体を再利用することで、CO2の排出量を解体時に52%、新築時に37%削減するほか、中3階に中間免震層を設けることで、環境配慮型の免震オフィスとして整備する。また、屋上に太陽光発電設備を設置、施設内は非化石証書を使用することで実質的に再生可能エネルギー由来となる電力を導入するほか、庇(ひさし)やアウトポール化を施すことで、日射熱取得量を減らす。内装面でもフローリングやウッドデッキなど木質系素材を積極的に採用する。さらに福岡市の「博多コネクティッド」、「都心の森1万本プロジェクト」、「Fukuoka Art Next」なども取り組むことで、敷地内にはイベントにも対応できる屋根付き広場を整備し、20台分のシェアサイクルポートなどを設置することで、博多駅周辺の賑わい創出や回遊性向上を目指す。また、四季折々の樹木やパブリックアート、ベンチなども配置する。総事業費は非公開。設計・監理、施工は㈱竹中工務店。
同社は2020年に日本土地建物㈱と中央不動産㈱が経営統合し、中央日本土地建物グループ㈱として設立後、21年に事業別子会社として再編され、オフィスや商業施設、賃貸マンションなどを開発、販売している。今回のプロジェクトは、日本土地建物㈱が1982年に完成した日土地福岡ビル以来、約40年ぶりに福岡でのプロジェクトとなる。