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キューリン、LSIメディ社と業務提携 シー・アール・シー


週刊経済2023年5月23日発行号

九州地区を対象

臨床検査・健診支援事業、食品環境衛生検査などを手掛ける㈱シー・アール・シー(福岡市東区松島3丁目、江川智広社長)は、5月1日付で臨床検査事業を手掛ける㈱キューリン(北九州市八幡西区森下町、久米大輔社長)、検体検査受託サービス事業の㈱LSIメディエンス(東京都港区、渡部晴夫社長)と九州地区における検体検査受託サービス事業を対象とした戦略的業務提携を結んだ。
シー・アール・シーと2社は、これまで30年以上にわたり検体検査に関連するビジネスを適宜連携し事業を展開。近年の少子高齢化や医療費抑制政策、外来機能分化、地域包括医療の推進など医療経営環境の変化を背景に、これまでの連携関係を発展的に見直し、3社が有する経営資源を効果的に活用できる体制整備を実現するのが狙い。今後、検査データにかかる品質精度の維持・向上および検査品質・業務工程の標準化を推進し、それらを効率的に実践していくための人的交流と「ICT・DX化」に取り組む方針。
主な取り組みは①ICTツール共用に向けた基盤整備と開発②営業・集配体制の効率化③人材交流・育成、雇用安定化に向けた協働プラットフォームの開設と整備④仕入れ体制および物流の一体的運用と効率化⑤検査機能共有と品質標準化プログラムの整備構築⑥その他必要に応じた連携施策の企画検討・実施など。江川社長は「検査機能拠点の最適化や効率化を図り、自然災害発生時などにおける検査機能にかかるBCP対策としても地域貢献できる体制を構築したい。また、ICTを活用した検査データ提供サービスの開発も計画するなど、3社協働プラットフォームを起点にそれぞれの事業領域を強化していく」と話している。
シー・アール・シーは1969年7月に設立。資本金は2千万円、従業員数は381人。売上高は90億5900万円(2022年6月期)。キューリンは1969年5月に設立。資本金は4500万円。LSIメディエンスは1975年に設立。PHCホールディングス㈱(東証プライム上場)の事業子会社。資本金は30億円、従業員数は3800人(22年3月末現在)、売上高は1033億円(同)。