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ベア、定昇分を含めた賃上げ額は前年同期比約4%増 連合福岡


週刊経済2023年5月2日、9日合併号

今春春闘・回答集計結果の中間報告

連合福岡(福岡市博多区店屋町、藤田桂三会長)が4月13日に公表した今春春闘回答集計結果の中間報告によると、傘下の87組合のベースアップと定期昇給分を含む賃上げ額は前年同期比4716円増の1万625円、賃上げ率は1・71ポイント増の3・92%となった。
4%に近い賃上げとなったのは現在の集計方式を採用した2015年以来初めて。規模別では300人以上の38組合の賃上げ額が前年同期比4962円増の1万939円、賃上げ率は1・79ポイント増の4%、300人未満の中小労組の賃上げ額は2225円増の7450円、賃上げ率は0・85ポイント増の3・11%といずれも同じ時期を上回った。エネルギーや資材価格の高騰など企業を取り巻く環境は厳しいものの、物価上昇による従業員の生活支援や人材確保の面で、賃上げに対する労使間の認識に共通点が見出されたことなどが要因とされている。
連合福岡の小陳武志副事務局長は「例年に比べても高い水準。中小労組でも賃上げの傾向が続いている」とした上で、「組合側も“果実をとる”という方針で交渉に臨むケースが多く、賃上げに対する労使双方の認識が一致していることもあり、スムーズな交渉が進んでいるのではないか」と話している。