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「油山牧場・市民の森」第1期リニューアル 九州旅客鉄道


週刊経済2023年4月11日発行

4月27日オープン

九州旅客鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、古宮洋二社長)は3月30日、同市南区の「油山牧場・市民の森」で取り組んでいるリニューアル事業の施設名称やコンセプト、4月27日に開業する第1期施設の概要を発表した。
同事業は2019年度、開園50周年を迎えた油山市民の森と、再整備から24年が経過した油山牧場のリニューアルを進めるため、福岡市が事業者を公募。JR九州を代表とする企業グループが選定された。施設名称は「ABURAYAMA FUKUOKA(アブラヤマ フクオカ)」とし、「BACK TO NATURE」のコンセプトのもと、施設やサービスを通じて自然と共生する体験を提供する。事業・指定管理対象のエリアは約140ha。4月27日に開業する施設内には、アウトドアブランドの「スノーピーク」が企画運営するキャンプ場のほか、最大約200人が利用できるバーベキュー場、野菜づくりや収穫体験が可能な「森の農園」、貸農園「シェア畑」、体験型観光農園「四時(しいじ)農場」などがオープン。乗馬体験、搾乳体験、動物ふれあい体験も開始する。物販・飲食店では、スノーピークのキャンプ用品やアパレル、テントやキャンプ道具のレンタルサービスを提供するショップ「Snow Peak ABURAYAMA FUKUOKA」、農園併設のレストラン「Restaurant Sola」、コーヒー店「スターバックスコーヒー」、東京・渋谷発で東京外初出店となるチーズ専門店「CHEESE STAND」が出店する。今年夏から秋にかけての第2期開業では、市民の森・旧管理棟をフルリノベーションしたJR九州のシェアオフィス「Q‐Nature」のほか、筑紫野市のアウトドアショップが手掛ける新店舗「クロスオレンジ」、自然共生型アウトドアパーク「フォレストアドベンチャー」などがオープン。24年春ごろの第3期開業では、ヴィラ・コテージ・テントで構成する宿泊施設「Snow Peak YAKEI SUITE」がオープンする。
コンセプトを受けて、高島宗一郎福岡市長は「本市が推進する『福岡グリーンネクスト』のリーディングプロジェクト。未来に向かう天神・博多の街に対して、自然を生かす『BACK TO NATURE』のコンセプトがあれば、街のバランスが取れる。多くの人に愛されるスポットになってほしい」とコメント。古宮洋二社長は「当社にとって、駅立地ではない場所での新たなまちづくりへの挑戦。多様な事業者と共創・協業で取り組む。市民のほか、海外の方にも利用していただきたい」と話した。