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新社長に石橋和幸副社長が昇格 九電工


週刊経済2023年3月7日発行

10年ぶりにプロパー出身のトップ

㈱九電工(福岡市南区那の川1丁目)の新社長に4月1日付で、副社長の石橋和幸(いしばし・かずゆき)氏が就任する。佐藤尚文(さとう・なおふみ)社長は退任し、代表権のない取締役に就任、6月末に開催予定の株主総会で取締役も退任し、相談役に就任する。2月24日に開催した取締役会で決定した。
社長交代は3年ぶり、プロパー出身の社長就任は西村松次(にしむら・まつじ)現会長が就任した2013年以来10年ぶり。石橋氏は佐賀県出身。1959年3月8日生まれの64歳。中央大学理工学部卒。82年4月に現在の㈱九電工に入社。08年4月人事労務部長、10年4月理事北九州支店長、12年5月執行役員北九州支店長、13年4月上席執行役員(社長室・安全人事労務担当)、13年6月取締役上席執行役員、15年4月同常務執行役員、17年4月同専務執行役員営業本部長、20年6月取締役副社長執行役員、22年6月代表取締役副社長執行役員。同社陸上部の顧問を務めている。
同日、開かれた記者会見で佐藤社長は「withコロナで業績に少し明るい兆しが見え始め、afterコロナと進む中、大きく、早いスピードで経営環境が変化している」とし、「こうした環境に迅速かつ的確に対応するためには、このタイミングで世代交代を図り、変化を乗り越えるのがベスト」と社長交代に至った経緯を説明した。また、佐藤社長は石橋次期社長について、「営業が長く、人事労務や支店長の経験もある。取締役のキャリアは10年。ここ数年は経営管理やDX推進を担当してきたほか、陸上部の顧問なども務め、組織を取りまとめるのにバランス感覚に優れた人物」と評した。社長就任が決まった石橋氏は「社長の打診を受けたのは昨年12月」と振り返り、「業容拡大と業績のさらなる拡大はさることながら、業界全体が直面する2024年問題などにしっかり取り組む。社員一人一人が希望を持ち、魅力ある会社となれるよう全力で取り組んでいきたい」と意気込みを述べた。
今回、同社では石橋氏の社長就任に伴い、代表取締役の異動も決議。武井秀樹(たけい・ひでき)副社長は代表権のない取締役副社長執行役員となり、6月末の株主総会で取締役を退任後、顧問に就任予定。現在、取締役会長を務める西村松次氏も退任し、佐藤現社長とともに相談役に就任する予定。会長ポストについては、現段階で未定。