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人材会社、地場ベンチャーと医療DXで連携 久留米大学


週刊経済2023年1月17日発行

健康寿命の延伸目指す情報活用サービスの構築で

久留米大学(久留米市旭町、内村直尚学長)は12月20日、東京都の人材系企業、福岡市のベンチャーと医療、健康分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)化推進事業実証に関する協定を結んだ。
多人数のデータでなく、個人の経年視点で深掘りしたデータ群「Big 〟small〝 DATA」の活用実現に向けて2社と協働するもので、多業種、異企業間のデータ交換を可能とする情報信託機能を駆使し、健康寿命の延伸に向けた持続的な情報活用サービスの構築を目指す。事業では、製薬業界を中心に人材派遣、紹介業などを展開するシミックソリューションズ㈱(東京都港区、羽野佳之・葛西恵Co-CEO)と、ブロックチェーン技術を活用した情報流通プラットフォーム開発の㈱オケイオス(福岡市博多区、中村高歩社長)と連携。事業内容は紙面で行う業務のDX化による平準化、医療DXで創出されるデータを活用した科学的、倫理的な検証的研究によるエビデンス、データ交換における同意形成、およびデータカタログの平準化など。久留米大学の役割は、自治体が抱える医療、健康分野の課題に対して医療機関と連携し、地域住民の健康状態を把握することで、地域医療の質向上、および健康寿命の延伸に向けた施策の提案、実施支援を担う計画。同大学では「本学の持つ知的財産や教育研究の成果などを生かし、地域の団体や行政・企業などと連携しながら、今後も社会のニーズに応える貢献活動に取り組みたい」と話している。