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土木設計分野の障がい者人材育成に関する連携協定 エルスイフなど3社


週刊経済2022年11月29日発行

DX推進も

ソフトウェア開発の㈱else if(エルスイフ、福岡市博多区千代4丁目、髙森啓二社長)と福祉事業のスターアイテムウェルフェア㈱(大分市西大道2丁目、藤井智宏社長)、土木事業の㈱Splice‐Lab(スプライスラボ、福岡市博多区住吉3丁目、片山英資社長)は11月18日、土木設計分野の障がい者人材育成に向けた連携協定を締結した。
エルスイフでは、創業時からIT案件の一部を障がい者就労支援事業の㈱カムラック(福岡市博多区、賀村研社長)に業務委託する体制を採り、スキル指導をしながらIT分野の障がい者人材を育成してきた。スターアイテムウェルフェアは今年5月に、そのモデルケースを取り入れた就労継続支援A型事業所「カムラックおおいた」を大分市に開設し、現在エルスイフの大分事務所と協業している。今回、髙森社長と以前から親交があったスプライスラボの片山社長と、人材不足が課題となっている土木業界の設計分野で活躍できる障がい者人材の育成を手掛けるため連携を開始。スプライスラボは来年4月に大分事務所を開設する。
今後スプライスラボは、橋梁、構造物などの設計等業務をエルスイフに委託。エルスイフの指揮のもと、スターアイテムウェルフェアが運営する就労継続支援A型事業所「カムラックおおいた」に障がい者による土木チームを構築し、スプライスラボの指導も受けながらCADオペレーションや数値計算などの業務を担当する。今後育成ノウハウを確立次第、福岡をはじめとする他県にも普及促進を図るとともに、同事業の業務プロセスを細分化し土木設計におけるDXの推進も目指す。髙森社長は「出身地である大分で新たな挑戦をしたいと考えた。まずは事業スキームを構築していく」と話している。
エルスイフは2015年8月設立。資本金1千万円。従業員は19人。スターアイテムウェルフェアは22年1月設立。資本金300万円。20人(うち障がい者16人)、スプライスラボは2017年4月設立。資本金900万円。従業員は7人。