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福岡市のCN推進に関する補助事業に採択 アークエルテクノロジーズ


週刊経済2022年11月22日発行

エンジニア採用などに充当

カーボンニュートラルに向けたデジタルサービスなどを提供するアークエルテクノロジーズ㈱(福岡市中央区大名2丁目、宮脇良二社長)は10月7日、福岡市の「令和4年度 福岡グリーンイノベーションチャレンジ」に採択された。
同制度は、カーボンニュートラル(CN)に関する製品開発など新たな事業を展開する中小企業などを支援し、グリーンイノベーションを推進するもの。採択企業は原材料・消耗品費、外注加工費、人件費など製品開発に必要な経費のうち、上限200万円とした補助率2分の1の補助金を受けることができる。
同社は、余剰となる再生可能エネルギーを有効活用するエネルギー機器の最適制御技術や次世代エネルギーシステムの技術を開発。12月から、温室効果ガスの排出量の可視化や、企業の予算範囲内で実行可能な施策の抽出や優先度付け、機械学習による運用改善施策の余地の確認などが可能なソフトウェア「カーボンニュートラルシミュレーター」を提供開始する。12月から大企業向けのカスタム版、来年4月以降に中小企業向けのSaaS(インターネット経由で利用できるサービス)版を発売する予定で、今回の支援はその開発にあたるエンジニアの新規採用などに充てる。
審査では、提出した事業計画に基づき、書類審査、ヒアリング審査を経て、事業の優位性や市場性・成長性、事業化可能性、カーボンニュートラルへの貢献性などの観点から、同社を含む5社が採択された。同社は「このソフトウェアが普及すれば、福岡市発の脱炭素デジタルツールとなることが期待できる。また、導入が増えることによって、CN施策を実行するための設備投資や人的投資が活発化し脱炭素市場・労働市場を活発化することができると提案した」と話している。
同社は2018年8月設立。従業員数35人。