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分身ロボットカフェを福岡市に期間限定出店 東京のオリィ研究所


週刊経済2022年11月22日発行

重度肢体障害者らが遠隔操作で接客

分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」開発・提供の㈱オリィ研究所(東京都中央区、吉藤健太朗代表取締役)は、難病や重度障害などで外出困難な人が分身ロボットを操作して接客する「分身ロボットカフェDAWN(ドーン)ver.β」を福岡市内に11月12日~27日の期間限定で出店した。
同社は「人類の孤独を解消する」をミッションに掲げて分身ロボット開発を進めており、分身ロボットカフェDAWNは重度肢体障害者・難病患者、海外在住者など外出・移動が困難な人たちが分身ロボットを遠隔操作し、オーダーや配膳、来店客との会話など接客を行う実験カフェで、昨年6月に東京・日本橋に常設実験店を開店している。今回は期間限定地域キャラバンカフェの第1弾として、中央区鳥飼2丁目の西日本シティ銀行ココロ館・ココロガーデン内にある「ココロ館カフェ」で展開するもの。福岡県はオリヒメで遠隔就労する就業者の約10%が居住しており、すでに複数カ所でその活用も進んでいる。吉藤代表は「地方エリアにおける社会実装の加速を目指しており、こうした取り組みに関心を持つ地元住民をはじめ、障害を持つ当事者や雇用側となる地元企業にも〝遠隔就労の可能性〟を知っていただき、外出困難者の就労問題に一石を投じられれば」と話している。
同カフェの展開には特別協賛や協賛のナショナルスポンサーのほか、福岡エリアゴールドスポンサーとして西日本シティ銀行と学校法人福岡成蹊学園・福岡外語専門学校(福岡市東区馬出1丁目、岩本仁理事長・校長)が協賛している。なお、ココロ館カフェは特別協賛の1社、ロイヤルホールディングス㈱傘下のロイヤルコントラクトサービス㈱が受託運営しているが、イベントカフェの終了後も同社の協力の下、引き続きオリヒメパイロットが働く「分身ロボットカフェDAWN ver.β in Fukuoka」として運営を続ける予定。