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JCB、アメックスのタッチ決済による実証実験 JR九州


週刊経済2022年10月4日発行

Visaに続きクレカのタッチ決済を検証

九州旅客鉄道㈱(JR九州、福岡市博多区博多駅前3丁目、古宮洋二社長)は9月15日、㈱ジェーシービー(東京都港区、浜川一郎代表取締役会長兼執行役員社長)、日本信号㈱(同千代田区、塚本英彦社長)、QUADRAC㈱(同港区、高田昌幸社長)とJR九州の一部区間において自動改札機を利用したJCBとAmerican Express(以下アメックス)のタッチ決済による鉄道乗車の実証実験を行うことで合意した。
これはJCBおよびアメックスとして国内の鉄道における初の実証実験。クレジットカードの国際ブランドを拡大することで、日常利用・訪日外国人を含む来街者の利便性の向上やシステムの安定性の確認を検証する狙い。JR九州では今年7月から三井住友カード㈱の公共交通機関向けソリューション「stera transit」を活用し一部区間でVisaのタッチ決済による実証実験を始めており、新たにJCBとアメックスのタッチ決済が利用可能となる。両方のタッチ決済機能付きカードやスマートフォンなどを自動改札機に設置しているタッチ決済専用機器にかざすことで、列車を利用できる仕組み。
実証実験は今年12月頃をめどに開始する予定で、対象駅は鹿児島本線の博多駅(中央改札口、北改札口)、吉塚駅、箱崎駅、千早駅、香椎駅(1階改札口)。タッチ決済は対象5駅の相互区間内に限り利用できる。各社の役割としては、JR九州が鉄道の運行、利用客への案内、ジェーシービーがキャッシュレス決済導入支援、JCB、アメックスのタッチ決済に関するソリューション提供・認知プロモーション、日本信号が交通IC/タッチ決済一体型自動改札機開発、QUADRACが交通事業者向け決済・認証に関するSaaSプラットフォーム(Q‐move)提供を担う。