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全国初、サプライヤーの電動化参入支援拠点 福岡県


週刊経済2022年7月26日発行

トヨタ九州社員がコーディネーターに

福岡県は7月13日、県内自動車サプライヤーの「電動化」参入を支援する専門拠点「自動車関連企業電動化参入支援センター」を福岡県中小企業振興センター内に開設した。
政府は環境負荷軽減の観点から、自動車の動力に電気を使う「電動車」の普及拡大を目指しており、2035年までに全ての新車を電動車に切り替える目標を掲げている。これを受け、自動車メーカーではEV等の開発を強化する「電動化」の波が訪れており、関連するサプライヤーも電動化への対応を求められる局面を迎えている。同センターはそうした電動化分野への参入を目指すサプライヤーを専門的に支援する、全国初の拠点となる。福岡県内のみに限らず、九州全域のサプライヤーの相談に対応していく方針で、すでに九州各県の商工部などと調整済みという。センターの機能は大きく三つ。一つは電動化参入に関する相談窓口で、相談員に加えて自動車メーカーの現役社員がコーディネーターとして常駐する。二つ目は専門家派遣。協力機関と連携しながら、業務改善等に向けた専門家を企業に派遣する。三つ目は人材育成。サプライヤーのニーズに応じた研修やセミナーでの啓発活動を展開していく。
服部誠太郎知事は開所式で「県内の自動車関連企業の皆さんは、このセンターを大いに活用して電動化分野への参入を目指してほしい。福岡県としても、電動化を契機に北部九州自動車産業が新しいステージに発展するためのけん引役を務めていきたい」とコメントしている。