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経常利益は前期比4・09倍の78億円 ヤマエグループHD


週刊経済2022年5月31日発行

営業利益、純利益とともに過去最高

昨年10月に設立し、食品や住宅関連を軸とした九州最大手の独立系総合問屋、ヤマエ久野㈱を中核とするヤマエグループホールディングス㈱(福岡市博多区博多駅東2丁目、網田日出人会長兼社長)の2022年3月期連結決算は、売上高が前期比4・1%増の5036億3500万円、経常利益が4・09倍の78億9400万円と増収増益だった(「収益認識に関する会計基準」を同期から適用、連結の範囲に実質的な変更がないため、前年比較はヤマエ久野との比較を記載)。
新型コロナが業務用酒類卸や食材卸の子会社を直撃し11期ぶりの減収となった前期から売上高、利益共に大きく改善。顧客の業態別売上高では、業務用は新型コロナの影響が続き減収となったが、木材・住宅資材関連が住宅需要の回復や昨年4月に子会社化した屋根・バルコニーなどの金属防水工事・資材販売の㈱栄住産業の業績取り込みで118億円の増収(前期比22・5%増)、農水畜産業・製造業が原料価格上昇に伴い75億円の増収(同11・3%増)と貢献し、全体では198億円の増収となった。利益面ではグループ全体で業務の見直しや効率化に取り組むなど経営基盤を強化し、営業利益、経常利益、当期純利益いずれも過去最高を更新した。純利益は3・60倍の67億2100万円だった。
セグメント別に見ると、主力の食品関連事業は売上高が前期比0・3%減の3447億8500万円、営業利益が25億3400万円(前期は9億5300万円の損失)となった。糖粉・飼料畜産関連事業は売上高が7・3%増の755億5800万円、営業利益が13・3%増の17億9400万円。住宅・不動産関連事業は売上高が23・4%増の668億8600万円、営業利益が2・02倍の44億7200万円。運送、燃料関連、レンタカー、情報処理サービスなどのその他事業は売上高が22・8%増の164億500万円、営業利益が2・21倍の3億4000万円だった。
今期は売上高が9・2%増の5500億円、営業利益が19・2%増の82億円、経常利益が11・5%増の88億円、当期純利益が7・8%減の62億円を見込んでいる。