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千葉市に冷却塔組み立て・ダンパー製造工場 空研工業


週刊経済2022年5月24日発行

8月から操業開始

空調用冷却塔などを製造・施工する空研工業㈱(福岡市中央区大濠公園、楢木隆社長)は千葉市に冷却塔組み立て・ダンパー製造工場を建設している。完成は6月、8月からの操業を予定している。
同社は国内全域で事業展開しているが、国内の製造拠点は宮若市の福岡工場と関連会社、空調技研工業㈱(糸島市)本社工場の2カ所で、新たに首都圏に製造拠点を設けて東日本一円をカバーする目的。場所は東関東自動車道佐倉ICから約6km南の工業団地「ちばリサーチパーク」内で、敷地面積は2万9367㎡、そのうち今回1万2926㎡を利用して工場を建設しており、そのほかの4471㎡は緑地、1万1969㎡は将来の拡張スペースとなる。工場は2棟で、冷却塔組み立て工場は平屋建て床面積1730㎡、関連会社の空調技研工業が運営するダンパー製造工場は平屋建て2047㎡、そのほか屋根付きの冷却塔完成品置き場1296㎡、屋根なしの部材置き場が1277㎡などとなっている。生産能力は冷却塔が8セル/日、ダンパー工場が角ダンパー51台/日、丸ダンパー289台/日。当初は両工場とも16人体制で運営する。
昨年11月に着工しており、工事完了は5月下旬、完成は6月中旬、稼働開始は8月1日を予定しているが、本格操業は9月からの見通しという。総事業費は約20億円。空研工業の清國栄治常務取締役国内事業本部長は「社内の構成比率でも中京を含めた東日本が65%と高く、同エリアでは特に配送に関するリスク軽減やコスト対応が課題だったため、関東に拠点を設ける構想はもともとあった。また工場で製造、組み立てをする部材は、現在門司で揚げて陸送するが、千葉での陸揚げもできるようにしたい。約1万2千㎡の拡張スペースについては、相乗効果がある製品の製造を検討していく」と話す。