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国内線新ターミナルビルは地下2階地上一部5階建て  福岡空港ビル    基本設計公表、総事業費は380億円


 福岡空港ビルディング株式会社(福岡市博多区下臼井、麻生渡社長)は1月22日、誘導路増設に伴う国内線旅客ターミナルビル再整備事業で、新ターミナルビルの基本設計を公表した。
 2012年11月から進めていたもので、今年11月までに実施設計を策定し、15年4月に着工。19年3月の完成を目指す。新ビルは地下2階地上一部5階建てで、第1ターミナルビル全体と第2ビル南側の一部を解体し、現在駐車場がある東側に建設。第2ビルの北側一部と第3ビルは全面改装して新ビルとつなげ、3つのビルに分かれている機能を一体化して利便性の向上を図る。また、第3ビルの北側には6階建ての事務所棟を先行して建設。延べ床面積は約7700平方mで、今年5月に着工し、来年2月に完成する。事務所棟を含めた延べ床面積は約12万平方mで、約1万平方mの増床となる。総事業費は380億円程度を見込んでおり、テナント料収入などで回収。国際線(出国時)で導入している空港施設使用料の導入も検討する方針。
 新ターミナルビルは、地下2階の地下鉄フロアから吹き抜け空間を設け、航空各社のカウンターがある1階や出発口のある2階への直通エスカレーターと各階に移動できるスケルトンの大型エレベーター2基を設置。また、整備中の立体駐車場とビル2階をつなぐ連絡通路を設けて利便性向上を図る。2階には搭乗待合室など出発機能を集約し、イベントスペースなどを設けたショッピングモールを配置。到着導線を3階に分離することでセキュリティーを強化する。3階には滑走路を一望できるコンコースを設け、手荷物受取所がある1階の到着ロビーへの直通エスカレーターとエレベーターを設置。飲食を中心とした店舗エリアを配置する。飲食や物販の店舗配置を改善し、店舗面積を現在の約5000平方mから3割程度増床する。
 また、ビル中央部の3、4階に展望デッキなどの送迎施設をはじめとした集客施設(仮称・空港公園)を整備し、乗降客以外の利用客にも親しまれる施設づくりを目指す。なお、空港環境整備協会が第3ビル東側に整備中の立体駐車場は今年夏までに完成し、3つある駐車場は同駐車場に集約する。