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ふくおか経済EX 2021

(株)福岡運輸ホールディングス


直近2年で設備投資に200億円

来年4月完成予定の「大阪茨木物流センター」パース

 日本で初めて冷凍輸送車を走らせた地場運送大手の福岡運輸㈱など束ねる㈱福岡運輸ホールディングスは、この2年で200億円規模の設備投資を進めている。
昨年6月の北九州営業所新設移転を皮切りに、今年3月の「福岡アイランドシティ配送センター」(福岡市)、9月の「南九州物流センター」(鹿児島県志布志市)、来年4月の「大阪茨木物流センター」と、新規開設が続く。中でも「大阪茨木物流センター」は70億円超を投じるグループ最大級の冷凍冷蔵倉庫だ。設備投資は今後も長崎県諫早市、札幌エリア、中京エリア、関東と続き、「今後5年間で最大8カ所を計画。当社でも過去にないスピードだ」(富永泰輔社長)という。加えて、物流総合効率化法でCO2削減が期待される福岡アイランド―、フロンを使わない自然冷媒を採用する大阪茨木―など、環境面にも配慮する。
一方、投資が同時進行で進むた め、新規採用による人員拡充にも力を入れる考えだ。また、富永社長が「成長戦略の大きな選択肢のひとつ」とするM&Aについては、今年1月に、千葉県船橋市の運送会社㈱オー・ ケー・ラインを、加えて3月には神 奈川県の運送会社をグループ化した ばかりだ。
コロナ禍で、生活に密着する定温食品物流を主業務とする同社グループにおいても、傘下企業が売り上げを下げた。落ち込み幅は数%だったが、それでもかつてない事態だったという。ただ同時に、コロナ禍は、物流が“止めることができない生活インフラ”という社会的認識の再発見にもつながった。それは富永社長がかねてから訴えている「物流業は社会に必要とされている仕事だ」という思いと全く一致する。社会に求められている業務として、今後も安定性向上のために、攻めの投資とM&A、人材確保を図る。

日本で最初に走った同社の冷凍輸送車

 

【DATA】
所在地/〒812-0002 福岡市博多区空港前2-2-26
TEL/092-627-2211
FAX/092-627-2215
創  業/1943年12月
設  立/2006年10月
資本金/1億円
事業内容/グループ各社の管理ほか
年  商/458億円(グループ・21年3月期)
代表者/富永泰輔
従業員/1,250人(グループ)
関連会社/福岡運輸㈱、福岡運輸システムネット㈱、札幌定温運輸㈱、北海定温運輸㈱、リーファー・ロジスティクス・サポート㈱、北松通運㈱、㈲菅原運送、ナガサキロジスティクス㈱、㈱八洲陸運、㈲八洲交通、㈱オー・ケー・ライン
URL/http://www.fukuokaunyu.co.jp/holdings/

採用情報
募集職種/事務職、作業職、乗務職
採用実績/2021年度19人(事務職)
採用予定/20人
インターンシップ/秋予定
年間休日/105日
問合せ先/TEL.092-627-2211
担  当/高坂

(ふくおか経済EX2021年)