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売上高は11%増の257億円で増収増益 南陽第3四半期


週刊経済2022年3月1日発行

収益とも2桁台の伸び

福岡市博多区博多駅前3丁目の機械商社・㈱南陽(武内英一郎社長)の21年4~12月期連結決算は、売上高が前期比11%増の257億7100万円、経常利益が同45・9%増の21億4700万円となり、収益とも2ケタ台の伸びで増収増益となった。
営業利益は同46%増の19億3400万円、純利益は同47%増の14億1800万円。建設機械事業では熊本地区を中心に発生した令和2年7月豪雨の復旧工事が継続する一方、部品不足に伴う建設機械の長納期化が深刻化するなか、販売部門では新型コロナウィルスの感染状況の落ち着きを受け、積極的に取引先へ訪問。ニーズに的確に対応しながら、利益率の高い商品の販売や既存取引先の需要の掘り起こしに努めた。また、レンタル部門では災害復旧需要の取り込みに注力するため、メンテナンス作業の効率化を図るとともに稼働率の向上にも努めた。この結果、売上高は同8・7%増の99億6800万円で、セグメント利益は同32・2%増の12億2500万円となった。
産業機器事業では新型コロナウウィルス感染状況に落ち着きが見られたことで経済活動再開の動きが進んだものの、半導体や部品不足に伴う生産活動の調整や中国経済減速の影響も懸念されるなど不安定な状況で推移するなか、好調を維持しているロボット市場や半導体市場を中心に提案営業を強化。生産部品や消耗部品の拡販にも努めた。この結果、売上高は同13%増の154億8700万円、セグメント利益は同60・6%増の11億500万円と伸びた。
砕石事業では事業を展開する地域で災害復旧工事に予算が優先されるとともに、一部の取引先では新型コロナウィルスの影響に伴う経営環境の悪化から新たな工事の着工には引き続き慎重な姿勢を示すなど厳しい状況で推移。自動車製造工場や大型商業施設など造成工事案件を着実に取り込むとともに、継続して護岸工事、道路工事などの公共工事の受注獲得に努めてきた。しかしながら、全体の取引量が減少したことに加えて生産設備機械の稼働トラブルで生産効率が下がった。この結果、売上高は同9・3%減の3億1500万円。前年同期のセグメント利益は4700万円を計上したが、1600万円のセグメント損失となった。
通期では売上高が前年比8%増の350億円、経常利益が同22・1%増の25億円を見込んでいる。