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4月の潜在空室率は昨年同期比の約2倍に上昇 三幸エステート福岡支店


週刊経済2021年5月25日発行

2・94%から5・82%へ

三幸エステート㈱福岡支店(福岡市博多区博多駅前1丁目、中村龍治支店長)が毎月発行するオフィスレポートによると、4月の福岡市中心部のオフィスビルが昨年同期比に比べて上昇していることが分かった。
1フロア面積50坪以上の空室率を見ると、貸付面積に対する「現空面積」の割合、即入居可能な面積の合計を示す空室率は昨年4月の1・53%に対し、今年4月は約2・3倍の3・47%まで上昇、貸付面積に対する募集面積の割合を示す潜在空室率は昨年4月の2・94%に対し、今年4月は約2倍の5・8%まで上昇、市況悪化の分岐点といわれる5%台を超えた状況になり、コロナ禍によるオフィス市況の悪化が浮き彫りになった。
一方で、募集平均賃料(1フロアあたり200坪以上のビル)については、坪単価1万6973円と高止まりが続いていることや、今年から来年にかけて供用する新築オフィスビルについてはテナントの8割~9割が内定していることから、中村支店長は「全国的にオフィス市況が悪化している傾向は福岡でも見られるが、他都市に比べると福岡の市況は依然として活発な動きが見られている」と話している。