NEWS

経営者賞に忍田カンサイHD社長ら3氏 経営者顕彰財団


週刊経済2021年5月11日発行

高木高邦会グループ理事長、中村住吉工業会長と

公益財団法人経営者顕彰財団(福岡市博多区博多駅前1丁目、理事長・久保田勇夫㈱西日本シティ銀行会長)は、2020年度(第48回)の「経営者賞」に電設資材・住宅設備機器などの総合商社・㈱カンサイホールディングス(福岡市博多区)の忍田勉(おしだ・つとむ)社長、医療法人社団高邦会グループ・学校法人国際医療福祉大学の高木邦格(たかぎ・くにのり)理事長、総合建設業・住吉工業㈱(山口県下関市)の中村高志(なかむら・たかし)代表取締役会長の3氏に決定、4月28日に福岡市内で表彰した。
同賞は九州・山口において産業の開発、経済・文化の発展に寄与する中小企業や、その経営、技術に関する貢献者を毎年表彰。今回は昨年10月末までに推薦を受けた24人の候補者の中から選んだ。各受賞者の主な表彰理由は次の通り。
忍田氏は1948年9月16日生まれの72歳。グループ中核会社の㈱カンサイは1948年4月創業、1954年3月設立。資本金9600万円。従業員は359人(グループ計)。95年関西電業㈱(現カンサイ)の2代目社長に就任以降、「電気設備資材の総合商社」としてグループ会社を12社に拡大し、九州一円を網羅する営業拠点網を構築した。2013年にはグループ全体の持ち株会社として㈱カンサイホールディングスを設立し、19年度のグループ売上高を307億円と就任当初の3倍以上に成長させた。また、電設資材商社で構成される九州電設資材卸業協同組合の理事長を12年の創立以来務め、18年には上部組織の全日本電設資材卸業協同組合連合会会長に就任(現在2期目)し、業界の発展と地位向上に貢献。さらに、昨年11月には福岡商工会議所副会頭に就任し、地域の活性化にも貢献している。
高木氏は1957年8月29日生まれの63歳。医療法人社団高邦会グループは1910年創業、85年6月設立。グループ6法人合計の資本金は1305億7700万円。従業員は1万2千人(関連グループ全体)。同グループは高木病院(大川市)の前身である個人病院の開院以来 110年の歴史を持つ。グループには、学校法人、医療法人、社会福祉法人がそれぞれ2つずつあり、全国で約60の教育・医療・医療福祉・児童福祉などの施設と職員数約1万2千人、学生数約1万1千人を有する規模。95年に、日本初の医療福祉の総合大学である国際医療福祉大学を設立し、当時史上最年少(37歳)での大学創設理事長となった。2017年には千葉県成田市に同大学の医学部を開設するなど、医学教育の改革にも注力してきた。
中村氏は1947年3月3日生まれの74歳。住吉工業は1956年3月創業、59年10月設立。資本金9800万円。従業員は121人。97年から20年間社長を務め、堅実な経営を基本として企業の発展に努めてきた。現在は代表取締役会長として、自社だけにとどまらず地元建設業界のリーダーとして、地域社会の基盤整備と建設産業の振興に尽力。また、下関商工会議所副会頭をはじめ、地元経済界・業界団体などの要職にあるほか、2010年から地元の下関市に対し、観光振興を目的とした寄附金を継続して贈呈するなど、地域全体の発展に貢献している。