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ベイサイドなど8ゾーンに分け再整備示す  ウォーターフロント地区専門家懇談会    歩行者回遊デッキを構想


 福岡市博多区のウォーターフロント地区(中央ふ頭、博多ふ頭)の再整備に向けた専門家懇談会の第2回会合が5月16日、市役所で開かれた。
 福岡市はベイサイドプレイス博多周辺を「集客・にぎわいゾーン」、マリンメッセ福岡などのコンベンション施設一体を「MICE・にぎわいゾーン」、博多港国際ターミナル周辺を「人流・複合ゾーン」とするなど、同地区を8つのゾーンに分けて再整備する方向性を示した。
 また、博多駅から中央ふ頭に向けて公共交通の幹線軸を新たに設けるほか、マリンメッセ福岡や福岡国際センターなどの各施設間を2階の高さで空中移動できるよう施設の連携導線を新たに提示した。現在、マリンメッセ福岡南側の駐車場敷地内に敷地面積約5000平方mの新展示場建設計画が進んでいることから、将来的に各施設間の歩行者回遊デッキを整備することで、MICE誘致を強化していく考え。
 中央ふ頭の博多港国際ターミナル部分では、外港クルーズ専用の旅客施設と交通広場の建設を年内に着工する計画を進め、クルーズ船の受け入れ環境を強化するとしている。
 当日、懇談会の座長を務めた東京大学大学院新領域創成科学研究科の出口敦教授は「人が移動しやすい仕掛けづくりや、域内交通を充実させることが課題」と指摘した。そのほか、「物流車両と観光客のための交通車両を分けた『トランジットモール』のような整備が必要」、「滞在型の研修施設を設置し、継続的な人流拠点として整備してはどうか」などの意見が挙がった。
 市はこうした意見を踏まえ、9月の議会報告までに再整備計画を本格化するとしている。