NEWS

VBファンドでAUTHENTIC JAPANに出資 西日本シティ銀行


週刊経済2021年3月23日発行

「NCBベンチャーファンド」の第2号案件

㈱西日本シティ銀行(福岡市博多区博多駅前3丁目、谷川浩道頭取)は3月5日、昨年9月に運営開始した「NCBベンチャーファンド」を通じて、会員制捜索ヘリサービス「ココヘリ」を運営するAUTHENTIC JAPAN㈱(同市中央区赤坂1丁目、久我一総代表取締役)に出資したと発表した。
これは地域金融機関として、同ファンドを通じて幅広い業種のベンチャー企業や第二創業企業を対象に積極的な創業支援を図る一環。同ファンドの投資としては次世代有機EL発光材料の開発・販売、㈱Kyulux(同市西区九大新町、安達淳治社長)に続く第2号案件。今回はAUTHENTIC JAPANが日本政策金融公庫からの借入や第三者割当増資によって総額2億2千万円の資金調達を実施したのに伴い、山口銀行などが出資するUNICORNファンドや西日本新聞社と共にその増資を引き受けたもの。出資額は非公表。
AUTHENTIC JAPANは2011年12月。資本金は5億2292万円(資本準備金含む)。「ココヘリ」は、遭難時に使用する同社開発の発信機を会員証として、警察や消防などと連携した全国の捜索ネットワークを生かし、山岳遭難者の居場所を素早く正確に把握して、遭難者の早期発見を実現するサービス。発信機はBluetoothによるスマートフォンとの連携が可能なため、さまざまな分野での活用が期待されているという。
同ファンドの正式名称は「NCBベンチャー投資事業有限責任組合」。ファンド総額は20億円。運用主体となる無限責任組合員は同行の100%出資子会社で昨年5月に設立した㈱NCBベンチャーキャピタル(同市中央区天神2丁目)。出資者となる有限責任組合員は同行。存続期間は約10年間。