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新規開拓で販売数量回復し、2ケタ台の増益 イフジ産業4〜12月期


週刊経済2021年2月23日発行

売上高は102億円で減収

粕屋郡粕屋町戸原東2丁目の業務用液卵メーカー・イフジ産業㈱(藤井宗徳社長)の20年4~12月期連結決算は、売上高が前期比5・5%減の102億6400万円、経常利益が同24・9%増の9億9400万円となった。
営業利益は同25・3%増の9億7500万円。純利益は同30・2%増の6億7600万円だった。主力の鶏卵関連事業ではコロナ禍で土産菓子向けや外食向けなどの需要が落ち込んだが、カバーするために新規取引先の獲得に努めた。また、外出自粛や休業要請などに伴う「巣ごもり消費」で冷凍食品などの内食向けが増加した結果、販売数量は前期比0・9%減にとどまり、中間期累計期間の3・3%減から減少幅が縮小した。
液卵売上高は、鶏卵相場が前期比8・2%低下した影響が大きく、同6・4%減の86億4100万円となった。加工品売上高は需要減で、同12・4%減の3億6200万円。その他の売上高は鶏卵直送販売の増加などで、同8%増の3億9600万円だった。この結果、鶏卵関連事業全体の売上高は同6・1%減の94億円となった。利益面では、販売数量回復のための新規取引先の獲得及び既存取引先の新たな需要開拓、鶏卵相場低下に伴う原料仕入単価の低下及び購買施策の多様化での材料費低減に努めた。また、工場の生産効率向上や歩留まり向上で製造コストの削減など、業績向上のための様々な施策を講じた結果、セグメント利益は同23・7%増の9億3600万円と伸びた。
子会社の日本化工食品㈱の調味料関連事業ではインスタントラーメンなどの「巣ごもり消費」向けの販売増加などで、売上高は同1・9%増の8億8100万円。セグメント利益は売上高増加やテレワークの拡大に伴う出張旅費などの販売費および一般管理費の減少で、約2・56倍の2700万円となった。
通期では売上高が同3・2%減の138億5400万円、経常利益が同11・2%増の10億5700万円を見込んでいる。