FEATURE

ふくおか経済EX 2020

富世ホールディングス


新体制のもと企業イメージを一新 富世ホールディングスが誕生

人材派遣業を基軸に女性の就労を支援する保育園運営・支援サービスやITシステム業を展開。4月1日付で持ち株会社体制に移行し富世ホールディングス㈱を設立し、傘下にグループ5社1法人が連なった。グループ総合力が高まり勢いを増した同社。持株会社制となった2020年度、いよいよ新体制にて舵を切り始めた。

30歳、綾部光希新社長が就任

この4月、30歳という若き新社長が誕生した。
この大抜擢には理由がある。いまや同社の基幹ビジネスとなった子育て女性の就労支援を先導してきたのが綾部社長。保育園運営支援サービスと人材派遣の融合で、働きたくても子供を預けることができない母親に対し、保育園と就労先を同時に提供する新たなビジネススタイルを創り上げた。
数年前、企業主導型保育園運営の先駆者として福岡県北で次々と保育園を展開したのち、そのノウハウをビジネスに転換。企業に対し保育園運営支援サービスを提供することで全国的に保育の供給量を底上げした。人手不足に直面する企業にとっては潜在的な求職者を掘り起こすことができ、また企業が保育園を運営することは福利厚生の充実につながり、既存の女性社員の雇用継続も実現できる。雇用する側とされる側の双方のメリットにつながる画期的なサービスだ。
同グループは永く建設業を展開していることも功を奏し、土地の選定から園舎の完成まで一貫してサポート。企業側から「人材確保と保育園運営に関して、富世にまかせておけば安心だ」と多くの声が集まり引き合いが止まらない。これら同グループのゆるぎない経営基盤を構築した綾部社長の社内外の信頼は厚く、その手腕は眼を見張るものだ。

アート作品が並ぶ保育園「富世学舎」(大野城市)。明るくポップなデザインは子供の豊かな心を育む

持ち株会社制に移行した新体制

これに伴い2020年度は新組織体制でスタート。より一層グループ総合力を高めるため、持ち株会社制に移行し“富世ホールディングス株式会社”が誕生した。
新体制のもと、まず取り組んだのは企業ブランディング。活気あふれる若者の目を引くよう、イメージタレントに女優の足立梨花さんを選出。ブランディングの一環で人材派遣事業の㈱ティー・オー・エスは㈱TOMIYO JOBに社名変更した。
加えて既存の保育園運営事業・経営コンサル業の㈱富世、通販事業の㈱プラス、保育園運営サポートの一般社団法人保育支援協会、リフォーム業の㈱ARaTana Home’sもホールディングス傘下となり、これから大きな発展が見込める組織体制でスタートを切った。

富世ホールディングス㈱の新ロゴ。グループ各社において同デザインのロゴを作成

6億円かけ180人規模の保育園

イオン大野城ショッピングセンターを中心に住宅開発が勢いを増す大野乙金エリア。このイオン大野城SC北側に6億円を投じ、保育園を中心とした複合商業施設を開業した。
大野城市や太宰府市、春日市、福岡市など県北エリアに専用バスを周回させ、園児180人を受け入れる。これは国内トップクラスの待機児童を抱える自治体が多い福岡県北部への地域貢献事業。子育て世代に利便性の高いライフスタイルを提供するため、敷地内にはすでにテナントビルがオープンしており、小児科や歯医者、内科また美容室など子育て女性が必要とする施設の入居を予定している。
「人に関連した世の中の“困った”を解決する」と綾部社長。社会貢献を軸に事業を多角化する富世ホールディングスは、必要とされる企業としてさらなる発展を遂げることは間違いない。

綾部 光希 社長
あやべ・ひろき/福岡市中央区出身。1989年9月26日生まれの30歳。福岡工業大学卒業、趣味はゴルフ。大学時代に治験案内所というマッチングサイトで起業。2014年に富世グループに統合。その後保育事業、コンサル事業、IT事業を立ち上げ17年に取締役、18年常務に就任していた。趣味は野球

 

採用情報
採用実績/2020年25人
採用予定/40人
年間休日/122日
問合せ先/TEL.092-471-1034
担当/石井

(ふくおか経済EX2020年)