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オガワ機工(株)
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“運ぶ”に特化した自動省力機器製造のスペシャリスト集団
ブリヂストン発祥の地・久留米にあり、そのタイヤ搬送で培われた搬送自動化技術をもとに、様々な業種向けオーダーメイドの自動省力機器を製造しているオガワ機工㈱。社是「生涯五徳」を掲げ、仕事と家庭を相互に高め合いながらシナジー効果を促すスタイルを実践。技術スキルと人間力の向上に努めている。
全国、世界へ通用する搬送システムを確立
1976年5月、久留米の地で「運ぶ」に特化した自動省力機器メーカーとして創業して以来、タイヤ工場や食品メーカー、自動車工場など多様な業界向け搬送システムを構築し、さまざまな顧客ニーズに対応した搬送装置を提供し続けてきたオガワ機工㈱。
「生成発展の精神」を掲げ、限られた工期や空間で最大限の物流効果と業務効率化、省力化を実現するための高い技術力と品質、提案力を有するスペシャリスト集団として高い評価を得ており、主な得意先はブリヂストンや富士電機、オカムラ、ロッテなど25社に上るほか、納入先も川崎重工業やトヨタ自動車九州、キユーピー、九州セキスイハイム工業、伊藤園といったナショナルブランドや全国・海外で事業展開する132社との強固なパイプを確立している。
自社一貫体制で年間540オーダーを受注
同社の強みは、設計・施工から製造工程、アフターサービスに至るまで、「自社一貫体制」で対応している点にある。設計・開発・製造の各部門と連携を密にし、諸問題を討議しながら協調。作業を同時進行することで工期短縮の実現と俯瞰的な視点を「ものづくり」に活かすことができるという。「この生産体制は“コンカレントエンジニアリング”と呼ばれ、業界でも注目されているが、自社で一元管理するスタイルは当社では創業者(伊藤博介現会長)の時代から行ってきたこと。今日の当社に対する厚い信頼は、当時の諸先輩方が努力して培ってきた成果だと実感している」と伊藤秀典社長は説明する。
設計部門では3人1組の2チームを編成し、設計協力会社との連携を強化。納期やコスト、安全性や設置条件など様々なアイデアを練り上げ、製造部門ではオーダーメイドによる部材加工と高精度パーツを製作。組立・据付・オペレーション部門が自社工場で試運転を実施し、きめ細かい調整でより要望に沿った搬送システムを提供するほか、状況に応じてオペレータの教育や指導、点検・修理などのアフターサービスを実践している。「昨年度の年間受注件数は過去最高の540オーダーを達成できた。時代が求める自動省力機器は高度なものになっているが、我々のポテンシャルはそれらをカバーする行動力と創造力がある」と意欲を見せる。
宇宙プロジェクトを新規事業の柱に
さらに、同社が成長産業として注力しているのが「宇宙産業プロジェクト」の推進だ。2011年8月、筑後地区の中小製造メーカーを中心に小型人工衛星の開発に挑戦するグループ「円陣」(加盟企業11社)に参加。17年10月から九州・福岡発の宇宙ベンチャー「㈱QPS研究所」が取り組む世界最軽量の小型SAR(合成開口レーダー)衛生開発にも携わっている。「いつか円陣メンバーで開発した小型人工衛星を宇宙へ送りたい。宇宙に対する憧れとものづくりがマッチした壮大なプロジェクトに大きな魅力を感じている」(伊藤慎二副社長)と新たな可能性を追求している。
同社が担当するのは重さ100㎏未満の人工衛星を支える構体設計と組立、電気系動作を実現するアクチュエータの開発。光学衛星で夜間や悪天候でも地表観測が可能なことから、防災や環境調査に大きな期待が寄せられている。昨年12月には第1号となる小型SAR衛生「イザナギ」の打ち上げが成功。将来の36機打ち上げ実現に大きな一歩を踏み出した。伊藤社長も将来の社会インフラ整備の革新と新たなビジネスチャンスの有用性に着目している。
「人を思いやる“仁”、正義を貫く“義”、礼を尽くす“礼”、知識と知恵を磨く“知”、人を信じる“信”の心を備えた“生涯五徳”を実践し、今後もひたむきにものづくりに徹して地域や社会に貢献し続けていきたい」。伊藤社長の視線の先には、次代に向けた源泉ユニットの青写真が現れている。
伊藤 秀典 社長 いとう・ひでのり/久留米市出身、1972年6月16日生まれの47歳。創業者・伊藤博介会長の長男。久留米高専機械工学科~豊橋技術科学大学エネルギー工学課程卒。卒業後オークラ輸送機に勤務後、1995年5月にオガワ機工に入社し、2015年5月から社長 |
採用情報
募集職種/営業技術職、設計職
応募資格/高専、大学、大学院卒
採用予定/若干名
問合せ先/TEL.0942-31-1378
担 当/人事 伊藤
(ふくおか経済EX2020年)