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(株)にしけい
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人財の確保・育成に向け新人事制度導入へ
機械警備の高度化にも総力を挙げる
本社指令センター
西日本最大を誇る地場大手総合警備会社㈱にしけいは、人財の「質・量」の充実に向け、「従業員一人ひとりが活き活きと働く会社」を目指し、新人事制度の導入や採用業務の強化を進めている。事業領域においては、将来を見据えて、IoT、AIを駆使した次世代の警備システムの構築にも着手している。
㈱にしけいは、全国の警備会社の中で常に十指に入り、西日本では最大を誇る総合警備業地場大手。特に国内線空港保安検査業務では、全国シェア30%を超える文字通りのリーディングカンパニーだ。年商は200憶円を超えるが、2019年度から第2期中期経営計画をスタート。3カ年でグループ240億円を目指す。
昨年6月に就任した大坪潔晴社長は就任以来「ステークホルダー目線の経営」を掲げ、就任1年目で、先行投資的に、人的投資、設備投資の両面で改革を断行し、中長期的企業価値向上を目指している。
人を大事にする企業へ
一昨年に新設した人財開発室では、長年にわたる人手不足問題を解決するため、新卒採用において、これまでの高卒中心採用から高卒・大卒複線化採用に大きく舵を切った。その初年度にあたる2020年度採用では、高卒約130人、大卒約110人の合計240人超を採用。今年度は、大卒150人採用を目指す。
一方で、大坪社長は、「採用以上に定着が大事」と言い切り、従業員目線で「にしけいに入社して良かった」「一生にしけいで働いていたい」と思える会社づくりを目指し、そのベースとなる処遇面の改善と人財育成を主眼とした抜本的人事制度改革を行い、この4月から新人事制度としてスタートさせる。
この人事制度には、安心して働き続けることができる報酬水準の確保、人生設計が可能となる明確なキャリアビジョンの提示、多様なライフスタイルに対応した働き方の提供、といった項目が盛り込まれている。併せて、今回の人事制度改革で提示されたキャリアビジョンに沿った、人財教育育成システムの構築にも着手し、「人財の質の向上」にも注力していく。
AI、IoTを駆使した次世代警備システム構築へ
また、変化の激しい現代においてIoT、AIといった次世代を見据えた新警備システムの構築も必要と考えている。
AI技術を駆使した画像監視システム開発のため、社内にプロジェクトチームを立ち上げ、仕様や工程に関しての検討を開始。画像監視センターの実現化につなげていきたい考えだ。
さらに、NTTドコモ九州支社、正興電機製作所との連携で警備ロボットの実験も進んでいる。「省力化の観点から人が巡視、巡回していたものをカメラやロボットで代替していく方向に進んでいくのは、間違いない」と見ており、「現在、福岡での天神ビックバンなど九州域内での大型開発が進行中なので、画像監視の分野でもしっかりと提案できる態勢を整えたい」と語る。
にしけいの新マスコットキャラクター。左からメインキャラクターのジャスティー、サブキャラクターのフックル、ちありん |
新マスコットキャラクター制定でブランディングも強化
加えて昨年末には、ブランディング強化の一環として、新マスコットキャラクターを制定した。
東京五輪のマスコットキャラクターを制作した谷口亮さんの作品で、1月からTVCMも放映している。着ぐるみも作成し、各種イベントにも活用していく。
「当社の認知度が十分でない南九州エリアでの浸透を図る」ことに加え、会社のシンボルとして、帰属意識や仲間意識の醸成にも役立てる。
今後もブランディングは強化し、九州内での認知度向上を図っていく意向だ。
大坪 潔晴 社長 おおつぼ・きよはる/福岡県出身。1953年12月6日生まれの66歳。熊本大学法文学部卒。76年九州電力㈱入社、97年秘書課長、2007年電源立地対策部部長、09年執行役員佐賀支店長、12年北九州エル・エヌ・ジー㈱代表取締役社長、18年10月にしけい顧問、同年12月代表取締役専務、19年6月代表取締役社長 |
採用情報
募集職種/
総合職、技術職、警備職、空港保安検査員
応募資格/大学、短大、専門学校、高校(職種によって異なる)
採用実績/2020年度243人
採用予定/250人
年間休日/111日
問合せ先/人事部直通 TEL.092-281-8503
担 当/深町
(ふくおか経済EX2020年)