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県内10月の倒産件数、4カ月連続前年同月下回る 帝国データバンク調べ


25件の倒産

福岡県の10月の企業倒産件数は前年同月比13・8%減(4件減)の25件と4カ月連続で前年同月を下回った。負債総額は、同32・5%増の18億4千万円と、2カ月ぶりに前年同月を上回った。3カ月ぶりに負債5億円を超える倒産が発生したものの、負債総額は10億円台と低水準だった。帝国データバンク九州支社調べ。
業種別では、小売業(9件、構成比36・0%)が最多となった。不動産業で7カ月ぶりに、運輸・通信業で3カ月ぶりに倒産が発生した。前年同月との比較では、増加した業種はなく、製造業(1件、同4・0%)、卸売業(2件、8・0%)など4業種で減少した。地域別では、福岡地区が前年同月比14・3%減の12件、北九州・筑豊地区が同16・7%増の7件、筑後地区が同20・0%増の6件となった。
10月1日から「Go oトラベルキャンペーン」の対象として「東京都民または東京都への旅行」が追加され、県をまたぐ人の往来が増加している。11月9日からは、福岡県で「GoToEatキャンペーン福岡」がスタートしており、飲食店の経営環境の改善に期待がかかる。しかし、ビジネスホテルや民泊、屋台や個人経営の居酒屋が多い福岡県ではキャンペーンの恩恵を受ける企業が少ないことが危惧される。加えて人の往来の増加で新規感染者が増えれば再度影響を受けるのは規模の小さい業者からであって、新型コロナによる廃業や倒産の増加の可能性はまだ払拭できない。

表はこちらから。

2020年12月1発行