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売上高は19%減の172憶円で減収減益 リックス


コロナ禍で設備投資が低迷

福岡市博多区山王1丁目の機械商社・リックス㈱(安井卓社長)の9月中間連結決算は、売上高が前期比19%減の172億7800万円、経常利益が同43・1%減の7億3800万円となった。
営業利益は同45・9%減の6億6900万円、純利益は同42・7%減の4億8300万円。新型コロナウイルス感染症の影響で、世界的に企業収益が大きく減少し、国内外とも設備投資が低迷して厳しい状況が続いた。主要取引業界別の売上高では、鉄鋼業界向けの売上高が同21・3%減の55億4千万円。製鋼工程向けで解体機や熱延工程水処理設備向けプランジャーポンプの受注は好調だったものの、製鋼用副資材やバルブ、厚板工程向け圧延ロール、伸縮継手、ジャバラなどの受注が落ち込み、前期を下回った。
自動車業界向けの売上高は、同27・4%減の39億8千万円。自動車部品メーカー向けで超硬加工部品やメッキ剥離装置の引き合いが強かったものの、自社洗浄装置やポンプ類、工作機械業界向けの自社継手製品や自社浮上油回収機の受注が落ち込み、前期を下回る推移となった。
電子・半導体業界向けの売上高は、同7・9%増の21億2500万円。自社洗浄装置の受注は落ち込んだものの、電子・半導体メーカー向けにセラミック加工品、自社継手製品やポンプ類の受注が伸長して前期を上回った。
ゴム・タイヤ業界向けの売上高は、同25・5%減の10億6千万円。タイヤメーカー加硫設備向けブロワを受注したほか、油圧機器類の受注が伸長したが、タイヤ加硫機用バルブの受注が大幅に落ち込んだことに加え、自社継手製品やショットブラスト装置の受注も落ち込み、前年同期の実績を下回った。
高機能材業界向けでは硝子メーカー向けで洗浄装置、製薬会社向けでポンプユニット受注が伸長したが、非鉄金属メーカー向け廃棄物処理プラントの受注が大幅に落ち込んだことに加え、非鉄金属メーカー向けで削岩機器類の受注が落ち込み、売上高は同29%減の8億9200万円となった。
環境業界向けでは下水施設向けで配管設備を受注したほか、環境プラントメーカー冷却設備向けでダンパの受注が伸長、ジャバラや自社継手製品の受注も伸長し、同25%増の8億5200万円となった。紙パルプ業界向けでは製紙会社調薬設備の修理や抄紙工程のメンテナンスを受注したものの、大型案件の受注に乏しく、売上高は同32・5%減の3億7400万円にとどまった。
通期では売上高が同20%減の346億円、経常利益は同48・5%減の14億円を見込んでいる。

2020年11月24日発行