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新型コロナワクチンの共同研究契約を締結 KAICO
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東京のユーグレナ社と
九州大学発ベンチャーで、カイコから抽出したタンパク質の受託製造を手掛けるKAICO㈱(福岡市西区九大新町4丁目、大和建太社長)は10月1日、ユーグレナなどの微細藻類の研究開発、生産事業を展開する㈱ユーグレナ(東京都港区、出雲充社長)と共同研究契約を締結した。
同社は新型コロナウイルスのワクチン候補となる抗原開発に成功。一方、㈱ユーグレナはユーグレナ(ミドリムシ)をベースにしたバイオテクノロジー技術を保有している。今回の共同研究ではKAICO㈱が新型コロナウイルスの抗原の改良や量産化・経口カイコワクチンの研究を進めるとともに、㈱ユーグレナが抗原を用いて新型コロナウイルスのワクチンの実用化に向けて研究していく。㈱ユーグレナは10月1日に、「東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点」を開設しており、新型コロナウイルスの抗原タンパク質を活用したワクチン開発と、経口ワクチンの臨床検討を視野に入れた研究を進める。同社は「今回両社は免疫領域、メディカル領域の研究開発を強化、発展させることを目的として新型コロナウイルス感染予防の研究連携に合意した。共同研究を通じて両社の技術と経験を生かし新しい価値を創出していく」としている。
同社は2018年4月設立。資本金3500万円。売上高1300万円(20年3月期)。従業員10人。九州大学農学部研究院日下部教授のカイコを用いたタンパク質産生技術に、工学研究院神谷教授のタンパク質の構造分析、解析、再構築技術を応用し発現が難しいタンパク質の医薬品、診断薬、試薬を開発することを目的に設立した。
2020年10月27日発行