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「直行便再開、観光客誘致、ビジネス交流拡大に最善尽くす」  台北駐福岡経済文化弁事処の陳処長


就任から2年

台北駐福岡経済文化弁事処の陳忠正処長はこのほど、ふくおか経済インタビューに応じ、新型コロナウイルス感染拡大の影響で両地域間の交流はストップしているものの、収束後を見据えた交流活動を続け、「直行便再開や観光客誘致、ビジネス交流拡大に最善を尽くしたい」と語った。主なやり取りは次の通り。
―就任から2年を迎えた。今日までを振り返って。
陳 着任以降、九州7県と山口県を回ってきた。この間、各県知事、県議会議長をはじめ、政財界の方々と交流する機会に恵まれている。九州は住みやすく、仕事もしやすい。仕事と日常生活のバランスが整っている地域。食べ物もおいしい。しかし、何よりも増して人情味のある人が多い。どこに顔を出しても、温かいもてなしをいただいている。
―コロナ禍で九州と台湾との交流がストップしている。収束後を見据え、どのような活動を展開していきたいか。
陳 3つある。まず直行便の運航再開だ。九州・山口と台湾を結ぶ直行便は週55便あり、充実した航空ネットワークが各方面で活発な交流を支えてきた。早い段階でコロナ以前までの水準に戻るよう最善を尽くしていきたい。次に観光客の誘致。台湾の訪日客が東京、大阪以上に九州を訪れるよう積極的な働きかけを行っていきたい。最後にビジネス交流。特に若い経営者の皆さんとのネットワーキングに力を入れている。
―ネットワーキングづくりの具体的な取り組みは。
陳 ひとつのカタマリとしてのネットワークづくりに取り組んでいる。台湾とのビジネスに関心のあるビジネスパーソン、特に若い人たちに参加していただき、一つの組織として交流を深めてほしい。1社単独の力では難しくても、志を同じくする人たちが集まる組織として活動していけば、ビジネスチャンスは必ず広がりを見せる。その逆もある。いずれにしてもWIN–WINの関係で交流できる環境づくりを進めていきたい。
―具体的に動いているのか。
陳 4月24日付で、台湾貿易センター福岡、チャイナエアライン、エバー航空、タイガーエア台湾、九州台湾商工会、西日本台湾学友会が連携し、九州経済連合会に入会した。名義は台湾貿易センターの略称であるTAITRA(タイトラ)だが、チーム台湾として活動していきたい。
そのほか、民間レベルでは「九州×台湾」というネットワークも立ち上がっている。来年3月には福岡市内で「台湾フェア」を計画、台湾製品の展示即売やグルメフェア、往復航空券が当たるキャンペーンなどを予定しており、1万人規模の参加を目指している。

2020年7月7日発行