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介護業の全国展開進み売上高が初の300億円超  ウチヤマホールディングス


営業益は人件費高騰などで微増

介護事業やカラオケ、飲食事業を展開する㈱ウチヤマホールディングス(北九州市小倉北区熊本2丁目、内山文治社長)の2020年3月期連結決算は、売上高が前年同期比11・3%増で過去最高の302億9507万円、経常利益が0・4%減の13億2101万円の増収減益だった。
介護付有料老人ホーム2カ所の新設に加え、近隣病院や、居宅介護支援事業所との連携強化を推進して入居率の安定化を図った介護事業がけん引し、増収。営業利益面では大型の販売用不動産を売却し利益が増加した一方で、人手不足による派遣人件費の高騰や、消費増税、新型コロナウイルス感染拡大に伴う集客の鈍化で微増だった。また、当期純利益は、おもにカラオケ事業で帳簿価額を回収可能価額まで減損処理し、損失10億7845万円計上したため、99・8%減の265万円。
事業別では、介護事業の売上高が前年同期比6・5%増の190億5091万円、セグメント利益が同10・7%減の11億649万円。消費増税や新型コロナウイルス感染症拡大が影響したカラオケ事業は、売上高が同6・4%減の68億3273万円、セグメント利益が同35・4%減の5億6927万円。同様に飲食事業でも、売上高が同21・3%減の12億4924万円、セグメント損失が511万円(前年同期は5184万円の黒字)だった。不動産事業は、販売用不動産の売却で売上高が14・9倍の29億5585万円、セグメント利益が27・7倍の5億5682万円と大幅な増収増益だった。ホテルなどその他の事業は、売上高が9・8%減の2億632万円、セグメント損失が7688万円(前年は5366万円の赤字)。
21年3月期連結予想は、新型コロナウイルス拡大の影響で今後の見通しが立たないため、未定。山本武博専務は「飲食、カラオケ店で一部営業を再開したが、集客を以前の状態に戻すまで時間を要する可能性があり、業績予想については、見込みがつき次第、速やかに開示したい」と話している。

2020年5月26日発行