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国際イベント相次ぐ延期  東アジア文化都市事業、世界水泳選手権


見通しも立たず

近年、国際スポーツイベントなど大型MICEによる経済効果をしっかりと享受してきた福岡県。2020年以降もその恩恵を受けるべくさまざまな準備を進めてきたが、新型コロナウイルス感染拡大によって県内で開かれる予定だった大型国際イベントが延期、日程変更などの影響を受けている。
北九州市(北橋健治市長)は今年3月から12月まで約9ヵ月にわたり開かれる日本、中国、韓国3カ国で開かれる国際文化事業「東アジア文化都市事業」の開催都市の一つでもある。「文化のオリンピアード」と位置づけるなど市の大きな目玉事業として3月28日の開幕式典を皮切りに、伝統文化やメディア芸術、文学、「ART for SDGs」などをテーマにさまざまなイベントや文化交流プログラム、コンベンションが行われるはずだった。しかし、開幕こそしたものの、4月中旬時点で予定していた開幕式典を含む全イベントが「延期」「調整中」となっている。
先行き不透明な状況に北九州市の柳井礼道東アジア文化都市推進室次長は「延期分の新たなスケジュールなど未だ目処が立っていない」とコメントしている。
コロナウイルス感染拡大によって今年夏に開かれる予定だった東京オリンピック、パラリンピックが2021年7月23日以降に延期することを受け、2021年7月から8月にかけて福岡市(高島宗一郎市長)で開催予定の「第19回FINA世界水泳選手権」と「世界マスターズ水泳選手権」も日程等の変更を余儀なくされることになりそうだ。国際水泳連盟はすでに「日程の見直しを検討している」と公表済み。
福岡大会組織委員会は先月3月3日、開幕まで500日を機にカウントダウンボードを福岡市役所1階に設置するなど大会本番へ機運を高めようとしていた矢先のことだった。4月23日時点で正式な日程調整の発表はされてないが、高島市長がすでにコメントしているように「完全な形で、一番いい時期での開催」が望まれるところだ。

2020年4月28発行