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水晶デバイスメーカー・三生電子を買収  三井松島ホールディングス


電子通信機器市場に参入

石炭生産販売の三井松島ホールディングス㈱(福岡市中央区大手門1丁目、天野常雄社長)は、4月1日付で電子通信機器などに使用する水晶デバイスメーカーの三生電子㈱(東京都狛江市、内野正社長)を買収する。
三井松島HDが非石炭事業への投資を進める一環で、水晶デバイスメーカーとして53年の歴史をもつ三生電子の子会社化を機に電子通信機器市場に参入する。三生電子の発行済株式総数は9135株で、三井松島HDが100%買い取る。取得価格は非公表。社長は引き続き内野氏が務めるほか、取締役と監査役に三井松島グループから数人を就任させる。
三生電子は1963年10月設立、資本金は5千万円、事業内容は水晶デバイス用計測器や生産設備の製造販売。2019年3月期は売上高が27億9300万円、経常利益が1億5500万円。水晶デバイスは、車載機器やスマートフォン、家電などの電子通信機器において電子回路を制御する用途で組み込まれているもの。
三井松島HDでは「三生電子は、最小の小型水晶デバイスに対応できる最先端の技術力を所有しており、自動車の電装化や通信インフラの5G対応などの今後の成長分野で中長期的に底堅く需要が高まることを期待している」と話している。
同社は1913年1月設立、資本金は85億7179万5866円、従業員は1277人。2019年3月期連結決算は売上高が757億200万円、経常利益が59億1000万円。近年、シュレッダーメーカー・㈱明光商会、オーダースーツ・花菱縫製㈱、ストローメーカー・日本ストロー㈱、液晶パネルや有機EL部品メーカー・クリーンサアフェイス技術㈱、ペットフード販売・㈱ケイエムテイなど買収している。

2020年3月17日発行