INTERVIEW

新型コロナ抗体検査キットを販売/青十字製薬 飯尾九州営業所長


㈱青十字製薬九州営業所(福岡市中央区清川1丁目、飯尾幸一所長)は企業を対象に新型コロナウイルス感染症の抗体検査キットを販売した。

指先から採取した血液を検査することで、抗体の有無と陽性反応を15分ほどで測定できるという。1箱40キット入りで、オープン価格(税別)。5月18日から順次受け付けを開始しており、月間1万~5万個の供給を目指す。なお、販売対象は法人のみで個人へは販売しない。

 

 

抗体検査キットを手にする飯尾所長

 

 

同製品はINNOVITA社(中国)製で、感染初期段階に生成される「IgM抗体」と過去に感染があったかを示す「IgG抗体」を同時に検出できる簡易検査キット。

一般的に「IgM抗体」は、感染から1週間で上昇すると言われている。一方、「IgG抗体」は遅れて出現し(通常感染から2週間)6カ月から最大数年間にわたって検出が可能という。

検査は自分自身ででき、指先を消毒後に針を刺してスポイトで採取した血液を検査膜に滴下。

その後、検査液を垂らすと約10分~15分で赤いラインが出る。「C」は検査完了の印で、

「T」が抗体の有無と陽性反応を示している。

感染者の多くが軽症や無症状と言われるなか、すでに感染していたのか、それとも今後感染する可能性があるのかが分かるだけでもより一層の感染防止策に役立つことも考えられる。

 

同社が販売する抗体検査キット。1箱に40キット入っている

 

九州営業所の飯尾幸一所長コメント

「県内企業でも休業やリモートワークなど、かつて経験したことのない事態に直面している。対策しようにもPCR検査を十分に受けられる状況になく“早急な検査が必要”との考えから、今回検査キットの販売開始に至った。

抗体の有無が分かるだけでも次に打つ手を考えられるなど出来ることが各段に増える。企業経営における最低限のリスク回避を促し、従業員やその家族、顧客を守りつつ、経済活動維持にも役立てて欲しい」

 

※このキットは、ヒト血清/血漿/静脈全血検体中の2019Novel Coronavirous(2019-nCoV)に対するIgGおよびIgM抗体の定性的検出を目的としています。

※COVID-19の診断と除外の根拠としては使用できません。一般的なスクリーニングには適していません。

※陽性の検査結果はさらに確認が必要です。陰性の検査結果は感染の可能性を除外するものではありません。

 

㈱青十字製薬 九州営業所

〒810-0005

福岡市中央区清川1-9-20 Ten Good渡辺通り2F

http://aojujiseiyaku.co.jp/

【取材/堀 彩寧】