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(株)ウエスト
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時代は変わっても“庶民の味方”
業態開発、積極出店を推し進め、焼き肉・うどんで築いたウエストブランドを拡大。消費増税やすでに直面している人手不足という課題に顧客目線で対応し、サービス向上に取り組みながら安価で美味しく“庶民の味方”を貫く姿勢だ。「生き残れる会社ではなく、成長する会社」を目標に掲げ、挑戦し続ける。
新業態が次々と
昨今の博多うどんブーム再燃で、近隣県で競争が激化するなど、外食産業の消費者ニーズは刻一刻と変化し、飲食で生産性を上げていくことは容易なことではない。効率ばかりを追求すれば料理の価値とサービスの低下にもつながる。また、消費者にとってはいかに美味しいものを安く食べるかが店選びの最大のポイントになり、美味しいものを庶民感覚で安定して提供し続けること。ブランドイメージを地域に根付かせることが業界で力を発揮する肝になる。
ウエストでは出店地に合わせ業態の異なる店舗を展開。福岡市内には1月、中洲3丁目の商業施設ゲイツ地下1階に「うどんすじ一」、2月に春吉のホテル東急ステイ1階に「生そばウエスト」を出店。すじ一は主力業態のうどんウエストと比較するとやや高めの価格設定で、店内は昔ながらの大衆居酒屋を連想させる雰囲気、夜は居酒屋メニューを提供する。券売機を導入し、食器返却口を設置したことで、オペレーションの簡略化も実現でき、深刻な人手不足に備える。生そばウエストは土地柄観光客、インバウンド需要もあることから和テイストの内装に仕上げた。メニューは3玉まで同一価格の自家製麺の生そば中心に午後5時以降は、逸品メニューも展開する。営業時間は午後11時までと、中心部でこれまでの深夜営業を回避し短縮営業にも挑戦。内部体制の見直しも図る。
さらに、近隣のキャナルシティ博多前には昨年7月に「焼肉ウエスト・プレミアム」。国産黒毛和牛の赤身肉をメインにしたワンランク上の新業態になり、メニュー表示は4カ国語に対応。その一方で既存の焼肉店は“庶民派”ブランドを高めるべく、“お一人さま”に対応した席を導入し、新たな需要を掘り起こす。
楽しい食事シーンを
若山社長は「今期は、“ウエストの焼肉改革元年”と位置付け、内部ではベストパフォーマンスを提供することを周知徹底。外食サービスの基本に立ち返る」と宣言する。安定した調理とサービスは顧客の評価になる。調理実践やサービス講習会、スタッフ研修を積極的に実施し、グループ全体の質を上げ、ウエストブランドを強固なものにする。
前期は変革の年。次の成長へと準備する踊り場の期だった。うどん、焼き肉、生そば、カフェ部門では、将来像を見据えた新店舗建設と同等の大規模改装を20カ所以上実施。新店についても「すじ一」や中華ラーメンと定食を中心にした新業態「小明(シャオミン)」を関東に。さらに焼き肉「AZUMA」、そしてうどん、生そばあずまなど10カ所を出店した。今年5月には、ウエスト初の関西圏進出となる「生そばあずま京都店」の出店も控える。
一方、海外においては昨年10月、米国カリフォルニア州に生そばとうどんの新業態「MINAMI」を出店するなど北米で生そば展開も3店舗。80年代に米国に進出したノウハウを生かし出店を加速する。さらに3月、バンコクに中華屋台「小明」の出店で、同地区初進出から3年で6店舗となった。「潜在ニーズの高さからベトナム、インドネシア、カンボジアなど東南アジアで5年後50店体制目指す」と成長性の高いものには積極的に投資する姿勢を見せる。
働き方改革関連法案の施行や移民法の改正、10月には消費税増税も予定され、時代は大きく動いている。「ただ、時代は変化しようと、お腹は空き、人と人、絆なしでは生きられない」。常に庶民の味方であり、真心のこもったサービスと美味しい料理を通じて楽しい食事シーンつくるべく、ウエストの挑戦は続く。
若山 和夫 社長
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【DATA】
所在地/〒812-0887 福岡市博多区三筑1-5-8
T E L/092-582-3911
F A X/092-574-0699
設 立/1966年3月
資本金/9,790万円
事業内容/ 飲食店の経営
年 商/153億5,000万円(18年2月期)
従業員/2,200人(パート、アルバイト含む)
関連会社/㈱西文、㈲河津ウエスト
U R L/https://www.shop-west.jp/
採用情報
募集職種/店舗営業
応募資格/大卒、高卒
採用予定/新卒10人
問合せ先/TEL.092-582-3911
担当/人事部
(ふくおか経済EX2019年)