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(株)ふくや
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「味の明太子」を核に博多の食と文化に貢献
今年、あの「めんたいぴりり」が映画となって帰って来た。物語のモデルである㈱ふくやは、昨年創業70周年の節目を迎えた。博多の味である「辛子明太子」の創業メーカーとして主力の「味の明太子」に加え、個性あふれる新たな味を提供し続けるとともに、食に関連した様々なサービスを提供する。
映画「めんたいぴりり」が全国ロードショーに
福岡県内で先行公開された1月12日〜13日の週末、全国のミニシアターランキング(30館以下の公開規模)で観客動員数が1位に!
明太子をつくった男〜ふくや創業者の川原俊夫と妻・千鶴子の笑いあり、涙ありの生きざまを描いた感動の物語「めんたいぴりり」が映画となって帰って来た。2013年夏、テレビ西日本の開局55周年記念ドラマとして放映され、その後、全国ネットのフジテレビをはじめ各地方局で続々と放映。2015年春には福岡市の博多座で、テレビの配役とほぼ同じキャストで「〜博多座版〜」が上演され、連日、大勢の人が詰めかける盛況ぶりとなった。そして昨年、創業70周年を迎えたふくやが特別協賛となり映画が完成。10月には京都国際映画祭2018に特別招待作品として出品、プレミア上映された。今年1月からは県内先行公開の後、全国ロードショーに。地元福岡の沢山の人がエキストラとして参加した作品には、スクリーンいっぱいに昭和の博多の街が蘇った。
博多の食に関連した様々なサービスが充実
今や博多の食文化を代表する全国区の商品へと育った辛子明太子。その元祖であり、「味の明太子」を製造・販売するふくやは昨年、創業70周年の節目を迎えた。今では「味の明太子」だけでなく、食に関連した様々なサービスも提供する。
工場では「味の明太子」の生産ラインとともに福岡・博多の食や文化が体験できる「博多の食と文化の博物館・ハクハク」を併設。「見る」「学ぶ」「触れる」「体験する」「食べる」「買う」と、様々な知的体験を通じて博多の食と文化が楽しめる施設として多くの人が訪れる。
その工場の近くに昨夏開設した新物流センター「F・LOGI(エフロジ)」では、倉庫内を低温管理し入荷から在庫管理、出荷までスピーディーに対応するシステムを導入。さらに30年以上の通販事業経験のノウハウを活かし、自社コールセンターと組み合わせることで、通信販売のフルフィルメント(受注から発送まで)での受託が可能となった。EC(電子商取引)物流を受託できる業者は日本でも数社しかないといわれ、今後の事業展開が注目される。
また、グループ会社のガバナンス強化、M&AやIPO(新規株式公開)などの意思決定の迅速化を目的に持ち株会社制に移行。昨年秋には同業の㈱鳴海屋(福岡市)をグループ傘下に。原材料の共同調達や物流面の見直しなど業務の効率化を図るとともに、小売り・法人向けなどの両社の得意分野を補完し合うことでシナジー効果の向上を狙う。
「味の明太子」とともに、ふくやが提供するこだわりの商品をいくつか紹介する。業界初となる明太子風味のオリジナルのツナ缶「めんツナかんかん」は、国産のびん長マグロのフレークを「味の明太子レギュラー」の調味液で味付けした。今ではふくやの主力商品として、マスコミ、TVにもたびたび取り上げられる。
チューブ入りの粒タイプの明太子「tubu tube(ツブチューブ)」は、川原俊夫生誕100年を記念した新商品プロジェクトの一環として2013年に発売。ワンタッチで開けられるチューブ入りで使いやすく、料理のバリエーションが広がる逸品だ。
「缶明太子 油漬け」は、定番である「味の明太子」の粒を使用し、上質な綿実油を加え、加熱することで缶の中に明太子の旨みをとじ込めた。マイルドでコクのある味わいはそのままに、明太子独特の粒が際立つフワッとした食感と香ばしい風味に仕上った。
川原 武浩 社長
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【DATA】
所在地/〒810-0801 福岡市博多区中洲2-6-10
T E L/092-291-3575
F A X/092-291-2460
創 業/1948年10月
設 立/1980年8月
資本金/3,000万円(グループ5億3,300万円)
事業内容/ 辛子明太子の製造・販売、食品の販売
年 商/147億円(2018年3月期)
従業員/651人
U R L/https://www.fukuya.com
採用情報
募集職種/総合職・専門職
応募資格/大学、短大、専門学校、高校卒業
採用実績/2019年度20人
採用予定/15人
年間休日/124日
問合せ先/TEL.092-291-3577
担当/中山、吉本
(ふくおか経済EX2019年)