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約75億円かけ北九州市にニッケル粉生産の新工場 神奈川県の東邦チタニウム


21年4月の稼働予定

金属チタン、セラミック材料メーカーの東邦チタニウム㈱(神奈川県茅ケ崎市、西山佳宏社長)は、若松工場(北九州市若松区響町1丁目)敷地内にニッケル粉生産の新工場を建設する。投資額は約75億円。
ニッケル粉はスマートフォンや各種自動車電装部品に搭載する積層セラミックコンデンサ(MLCC)の内部電極として使用される。2017年12月にも同工場内にニッケル粉の新工場を建設し生産能力の増強を図っており、さらなる需要拡大が見込まれる中、今後の伸びが期待される小型・大容量MLCCに対応できるニッケル粉の供給体制を強化する。新工場は延べ床面積約6400㎡。2020年12月の完工、21年4月の営業運転開始を予定。同社では「自動車やスマートフォン向けの販売低迷などにより、MLCC需要の伸びは鈍化しているが、通信機器の高機能化、自動車の電装化、第5世代移動通信システムの実用化等で、市場は今後大きく成長すると予想されている」と話している。
同社は1958年8月設立。資本金119億6300万円。2019年3月期連結売上高は436億4800万円。従業員859人(連結、19年3月)。県内には若松工場のほか八幡工場(北九州市八幡東区前田西洞岡)を置いている。

2019年11月6日発行