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黒崎駅前―筑豊直方駅間に初の新型車両  筑豊電気鉄道    3月中旬に運行開始


 西鉄グループの筑豊電気鉄道株式会社(中間市鍋山町、川上正治社長)は今年3月、営業区間の黒崎駅前―筑豊直方駅間(全長16キロ)に、同社初の新型車両「5000形」を導入する。3月に先行して1編成導入し、2017年度末までに合計4編成導入する。車両の老朽化が進んでいたことから、国と県、沿線自治体の北九州市、中間市、直方市の支援を得て新型車両の導入が決定した。
 新型車両の特徴は、乗降口のステップを無くしてホームとほぼ同じ高さに低床化したこと。同社が所有する既存の電車と比較して、床面を約40センチ低くしたことで、高齢者やベビーカーでの乗り降りがしやすくなる。また、車いす利用者も乗車できるように、一部の座席シートを折りたたみ式に設計し、乗車スペースを確保した。さらに、同社の電車で初めて木目調のデザインを採用し、高級感のある空間に仕上げた。車両の外装は、支援を受けた各自治体を象徴する花(福岡県=梅、北九州市=つつじ、中間市=コスモス、直方市=チューリップ)が、すべてピンクを連想させることから、濃いピンク色を採用したという。
 同社の電車事業部運輸車両課、車両プロジェクト・再構築担当の糸永幸司係長は「営業区間の沿線では少子高齢化の影響で、高齢者の乗車率が増加している。そのため、当社で初めて乗降口のステップを無くした低床化車両を取り入れた」と話している。17年度末までに導入される新型車両は、濃いピンク色のほか、16年3月に「鮮やかなグリーン色」の車両を導入することを予定している。
 同社は1951年2月設立、資本金4億9000万円、所有する車両は36両。従業員数は111人(契約社員、パート含む)。13年度の売上高は11億2100万円。