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高島市長、「天神ビッグバンの建替え、60棟超の見込み」 福岡市


11月号「表紙の人」インタビュー抜粋

福岡市の高島宗一郎市長は、本誌11月号「表紙の人」のインタビューに応え、3期目の滑り出しや都心部再開発の進展などについて話した。以下、インタビューを抜粋。
―昨年11月に3選を果たし、3期目が始まった。
高島 1期目、2期目に比べ安定したスタートが切れている。先日、昨年発行した著書の出版記念パーティーを開いたが、かつては考えられなかったくらいに多くの人が集まってくれた。2期8年の施策が着実に実を結び、信頼につながっていると感じる。
―高島市政の特徴はどこにあるか。
高島 まずソフトで機運を盛り上げ、次にハード整備に移るのが私の特徴ではないか。天神ビッグバンやスタートアップなど、代表的な施策では常にそうしてきた。ハード整備を伴う失敗だけは避けなければいけないという思いがある。
―天神ビッグバンが盛り上がっている。
高島 当初は「10年間で30棟」という目標は現実的でないと見られていたが、実はもうほぼ達成している。福ビルや大名小跡地など、プロジェクトの規制緩和を活用した大規模ビルの建替えも相当数生まれているが、それ以外の中小の開発を含めると、建築確認ベースですでに34件が申請されている。市が今後申請されると把握している分も含めると、61件に達する見込み。2024年というゴールに向けて、開発に踏み切る大小の動きが活発化している。
―博多コネクティッドも始まった。
高島 こちらは「10年間で20棟」という目標を立てたが、すでに市が把握している建替え見込みだけでも相当な数に上る。中には駅前を一変させるような大型開発も含まれているので、大いに期待してほしい。
―ウォーターフロントでも第2期展示場の開発などが始まったが、市長が必要性を打ち出した「ロープウェー構想」については、市議会の反対で検討がストップした。
高島 このエリアが今一つ活気づかない理由の一つに「域外交通」にあるのは明らか。今後、このエリアは民間活力で「採算が取れる施設」を充実させていく計画で、民間目線のエリアの魅力、価値を高めるために、ロープウェーの必要性に対する認識は些かも揺らいでいない。ただ、公募が始まる前に構想に具体性を持たせることができなかったのは残念。

2019年10月16日発行